人気ブログランキング |

<   2019年 02月 ( 1 )   > この月の画像一覧

文学館が熱い!

かつての私は、文学館とは、黄ばんだ作家の自筆原稿や書簡がバサッと展示してある場所、くらいにしか思っていなかった。確か学生時代に、鎌倉の文学館や金沢の文学館に言った記憶があるけれど、文学と親しんでいなかったアホアホ学生だった私には、何を楽しんでよいのかよくわからず、、、
今でも文学と親しめていないのは同じなのですが、世田谷区に関して言えば、もう美術館よりも文学館の方がラディカルでエキサイティング!とカタカナでいろいろ書きたくなる場所になっている気がしました。美術館にもっと頑張ってほしいという願いを込めて書きます。

世田文と言えば、ムットーニを10点収蔵しており、内7点が常設展示されているという奇跡のような場所で、それだけで私にとっては特別な場所なんですが、それ以外はあまり気に留めていなかった。でも、今やっている企画展「ヒグチユウコ展」を見て、これからは企画展をもっとチェックしなければ!という気持ちになりました。
まず、展示にめちゃめちゃ工夫が凝らされていて、会場に足を踏み入れた瞬間からワクワクが止まらない。展示室の壁は真っ赤に塗られ、中央の空間には大きなテントが。その展示室には小さなトンネルがあって、子供はそこから出入りできる。トンネルの上には展示ケースが仕込まれてるのに!作家さんご本人が展示するからこその遊びがいっぱい詰まっていて、自由度が高い。作品は横1列に並ぶのではなく壁一面にぎっしりとかけられ、1900年代初頭の芸術家のパトロンたるブルジョワ達の邸宅の写真を思い出す。好きなものを好きなだけ飾りました!という出し惜しみ感がない迫力。入口には大量に拡大鏡が用意され、思う存分作品を鑑賞できた。物販やガチャコーナー、入口からトイレまでヒグチさんのビジュアルで溢れ、館内全部で展覧会のタイトルである「サーカス」を表現していた。もう大感激。またみたい。

世田文がもう一つ素晴らしいのはライブラリー。これも世田美より全然いいんだよ~。これ出しといていいの?という豪華装丁本やいかにも貴重そうな古い版の書籍が開架。ブルータスのバックナンバーなんかもあり、30~40年分ずらりと開架。(ちゃんとチェックしてないけど80年代のもあったので。)ゆかりの著名人の選ぶ3冊が紹介文ともに展示されており、手に取って読むことが出来る。今回、ムットーニが選ぶ3冊がやっと展示されており、すかさずチェックしてきました。奥には子供用のお話しコーナーがあり定期的にお話会が開かれている模様。などなど、そんなに広くはないのに大充実。ここに毎日入り浸りたい。

更に私が素敵だなって思っているのは、喫茶店「どんぐり」。ここは障害のある方たちがお仕事をされているお店なのです。ケチなのでミュージアムカフェなどにはほとんど行かない私ですが、世田文に行って、お昼時がかぶるときは必ず利用します。コーヒーを頼むと、ソーサーにコーヒーがビシャビシャこぼれていることもあるけど、そんなことはご愛嬌。ここに入るとなんだか優しい気持ちになれるのです。

もう一つ自慢したいのは(なぜ私が自慢するんだ?)ツイッターのアイコンや買い物すると入れてくれる袋に印刷されている世田文のキャラクターで、荒井良二さん作なのですよ。世田美のルソー袋も良いけど、やっぱり負けてる気がする。で、そのツイッターの中の人も頑張ってて、こまめに見に来た人のツイートをリツイしたりしてるし、ムットーニ展の前はグッズや準備中のムットーニさんのアトリエの様子やムットーニ家のニャンコの写真までアップしてくれててめちゃ楽しめたんだよな~。などなど、好感が持てる頑張りが見えるのです。世田美のツイッターは…。やっぱりもっとがんばってほしい~。

さて、世田文について熱く語りましたが、タイトルに「文学館が熱い」と書いたのは、その他の文学館についても熱さを感じているからなんです。ムットーニを見るために行った前橋文学館。ここは地元出身の萩原朔太郎記念館を有し、現館長さんは朔太郎の孫であり、多摩美の名物教授だったという萩原朔美さん。公式ツイッターはないとしながらも前橋ネコさんなる副館長?のアカウントがあり、これまたフォローし甲斐がある充実のツイート&リツイを繰り広げています。昨年末の企画展は「この二人はあやしい」と題し、朔太郎と芥川龍之介が同じもの・ことについて書いた言葉を併記して展示する、というアイデア勝負のような展示がすごく面白かった。
そして、今年秋にムットーニ展があるからフォローし始めた、山口県の中原中也記念館では、開館25周年の記念事業の一つとして公式キャラ「中也くん」のLINEスタンプを発売するのだとか。
なんだか方々の文学館(私がフォローしているのはムットーニを扱おうという気概がある文学館なのですが)が知恵を絞り、魅力的な発信をしている印象があります。
ということで、今年は文学館をちょっと気にしてみようかと思います。世田美も頑張ってほしいし応援続けますが!

by fumiko212 | 2019-02-08 23:30 | アート | Trackback | Comments(0)