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ベルリンとベネズエラ

先週の土曜日、11時近くに帰宅して何気なくTV(NHK BShi)をつけると、クラシックの野外コンサートを放送中。どこだろうー?と思いながらチラチラ見ていると、真っ赤なドレスを着たソプラノ歌手がやわらかく力強い歌声で、どことなく哀愁の漂うメロディを浪々と歌っている。ああ、いいなー、野外コンサート。
その後もネットを見ながら、耳だけ音楽を聴いていると、だんだんそっちの方が気になって、というか、捨て置けなくなってきた。今度は現代風の曲をやっていて、そういう曲って上手くないと聴いていられないもの。なんだけど、ドンドン演奏に引き込まれてしまう。これは一体何のコンサートをやってるんだろう?とNHKのHPを見て納得。「ベルリン・フィルのワルトビューネ・コンサート ~2008~」と出ていた。上手いはずだよ!ベルリン・フィルだったよ!
以下は番組HPの紹介文。

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、ベルリンの野外コンサート会場で、 クラシック音楽をより気楽に楽しむ音楽会「ワルトビューネ・コンサート」を毎年開催している。 普段着で、風に吹かれ、サンドイッチをほおばりながら芝生に寝そべって楽しむこのコンサートは、 肩肘張らない、親しみやすいクラシックコンサートとして人気を博している。
今回の指揮は、ベネズエラの俊英、グスタボ・ドゥダメル 話題のベネズエラの管弦楽団シモン・ボリバル・ユースオーケストラを世界のスターダムに押しあげ、 2009/10年シーズンからサロネンの後任としてロサンゼルス・フィル音楽監督に就任するドゥダメルが ベルリン・フィルの指揮台に上る。 「今年のワルトビューネは一味違う」と世界中の好楽家の注目の的となっている。 コンサートのテーマは「ラテン・アメリカ」。


またあの美しい声のソプラノの人が出てきた。ああ、この人いい声だなー。オーケストラもいいなー。そしてたまに映るお客さんたちも気持ち良さそう。
指揮者が活き活きとしてる。若そうだな。でもなんだかすごく魅力ある指揮者だぞ。ベネズエラの人なのか。
あ、フルートのエマニュエル・パユが映った。ベルリン・フィルで唯一知っている演奏者。彼の演奏を聴いたのは確か10年近く前だった。あの時は青年だったけどちょっとおじさんになったな。うーん、相変わらずいい音出すなー。
その後も続く、素晴らしい演奏の数々。やっぱりベルリン・フィル、素晴らしい。あー、いいなー、いいなー、すごいいいっ!ベルリン・フィルいいっ!素人の私でも、やっぱり、いい演奏ってわかるんだ。あー、もう涙出そうだーっ。
と、一気にこのコンサートの虜になってしまった。かなりの興奮状態でした。

コンサートは終盤に向かってドンドン盛り上がっていき、ハイテンポの曲が繰り出されてくる。1曲終わるごとに客席からは大歓声、大拍手、そして口笛!暗くなった客席ではみんな手に花火を持っているではないか!

アンコールでは指揮者が「ベルリン・フィルとダンスした。」だったかな?などと言って会場を盛り上げる。そして、「今日が92歳の誕生日の作曲家の曲、アルゼンチンのタンゴを演奏します。」と言って演奏した曲。これがまた。もう鳥肌ものの美しさだった。
続いて、バーンスタインの「マンボ」。ウェストサイドストーリーの曲です。もちろん、お客さんもオーケストラも「マンボ!」と叫ぶ!お客さんも楽団員たちも笑顔がはじける。
ラストは「ベルリンの風」。このコンサートのラストに毎年演奏される定番ソングなのだとか。お客さんが曲に合わせてみんなで口笛を吹きます。これ↓です。すごい楽しそう~。



はーーー。楽しかったーーーー。と、夢見心地。

このコンサートに行ってみたい!という気持ちが膨れ上がってしまい、夜中にネットで検索、検索。勉強、勉強。
このコンサートは毎年テーマがあるみたいで、例えば過去には小澤征爾が2度登場しているのですが、1度目は93年の「ロシアン・ナイト」でチャイコフスキーやストラヴィンスキーを、2003年は「ガーシュウィン・ナイト」となっていました。92年~2003年はDVDになっていたので、とりあえず一番親しみやすそうな2003年の「ガーシュウィン・ナイト」を購入。

ワクワクと見てみると、うんうん、これもいいぞ。
ベルリン・フィルのラプソディ・イン・ブルー、ステキだ。
そしてこのコンサートはお客さんも主役だと思った。観客の音楽を全身で楽しもうっていう熱気が素晴らしい。

でも、何か違う。この間の「ラテン・ナイト」の盛り上がりは本当にすごかった。
もしかして、あの若い指揮者。あの人もすごかったんじゃないか?

グスタボ・ドゥダメルという人。なんと、81年生まれ!まだ20代ではないですか!す、すごい。すごい人がいるもんですねー。
彼が率いているベネズエラの管弦楽団シモン・ボリバル・ユースオーケストラ。25歳までの若い楽団員たちの中には、恵まれない境遇で育った子供たちもいるそうで、決してエリート集団ではないのに、世界の注目を集めているオーケストラなのだとか。CDも何枚か出ています。ベートーベンの5番、7番、マーラー5番など。でも、注目は「フィエスタ」という今年の1月に録音されたアルバム。南米の作曲家の曲を集めたアルバムで、今年のワルトビューネで演奏された曲もいくつか入っている。ということで、今度はこっちを購入。早く届かないかなー。

そして、とってもタイムリーなことに、グスタボ・ドゥダメルとシモン・ボリバル・ユースオーケストラが12月に来日するではないですか!私が行けそうな日のプログラムは、、、

チャイコフスキー:交響曲第5番
ラヴェル:ダフニスとクロエ第2組曲
ラテン・アメリカ作品

気になるのは「ラテン・アメリカ作品」の詳細ですが、ドゥダメルさんのオフィシャルサイトを見てみたら、、、

Castellanos: "Santa Cruz de Pacairigua"
Márquez: Danzon no. 2

おおっ!この2曲目のほうは、ワルトビューネでもやった曲です!
うーん。行ってみたい!けど、平日は仕事がどうなるかわからない。この辺り、お芝居やコンサートのチケットも取ってて、これ以上スケジュールのブロックは厳しそうだし、、、チケット当日まで残ってくれないかなー。無理かなー。

そして、やっぱりワルトビューネ(とNHKでは表記していますが「ヴァルトビューネ」の表記のほうが一般的みたいです。)のコンサートも行ってみたい。来年はラトル指揮でラフマニノフ「ピアノコンチェルト第3番」やストラビンスキー「春の祭典」などをやるそうです。グッと正統派な選曲になるみたいですねー。チケットはベルリン・フィルのサイトから取れるそうなので、トライしてみようかなー。もしいい席が取れたら行っちゃおうかなー、と、こちらも妄想が広がります。
by fumiko212 | 2008-11-13 21:48 | 音楽 | Comments(4)
Commented by さちえ at 2008-11-13 23:09 x
うっわー、すごい偶然で鳥肌!
わたしはこの公演の木曜を取ろうか悩んでるんです。
ソリストがアルゲリッチなんですよ!
でも演目が微妙で「水曜の方がいいなー」って思ってました。
チャイ5なんてドゥダメルが振ったら絶対盛り上がりそう!
YouTubeでベト7を聴きましたが、スゴかったですね。
で、わたしはムーティ様目当てで来年夏のザルツブルグをどーにかして行けないかと目論見中です。
Commented by fumiko212 at 2008-11-14 00:00
さちえさん
すごい!偶然ですねー。
そして、さちえさんの幅広さが素晴らしいです。大御所から若手まで。

で、で、木曜日はB会ですよーん!忘れないでっ!笑
水曜のプログラムの流れだと、アンコールは絶対に「マンボ」ですよ。マンボ!と叫べる♪
あー、行きたい。でもチケット無駄にするには高いなーと思って躊躇してます。ぴあだと完売って出ている席もあって、やっぱり当日券は無理そうかなー。
さちえさん、是非聴いてきて、感想を聞かせてください!
私はCD持ってサインだけもらいに行こうかしら?あ、B会の後出待ちしちゃいます?笑
Commented by さちえ at 2008-11-14 13:15 x
あぁ!そうでした!B会でしたねーー
危ない所でした(苦笑)
アルゲリッチが聴きたいなーと調べてて見つけたのがドゥダメルでした。
彼女も南米出身ということで色々サポートしているようですね。
DVDを調べたらベト3「エロイカ」がありました。
見たい〜〜
水曜の公演は池袋ですよね?
上野なら近いからどうにかアレンジできたんだけどなー
クラシックの出待ちはアーティストも主催者もみんな優しいので好きです♪
Commented by fumiko212 at 2008-11-14 22:11
さちえさん
良かった!チケット取った後じゃなくてー。笑
結局、水曜日のチケット取っちゃいましたよ。
行けなくなったら母が行きます。
イベント続きの1週間になりそうですわー。


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