好きなものに帰る

ムットーニさんが萩原朔太郎の「殺人事件」を題材に選ぶ過程で、最初は別の詩が候補に挙がったのだそうです。作品のストーリーをイメージできそうなもの、という観点で選んだそうなのですが、所蔵作品にするには少し弱いと感じたムットーニさんは、やっぱり好きなものにしよう、と高校時代に読んだ「殺人事件」をモチーフに選んだそうです。今回作品にならなかった2つの作品も私としては見て見たかったのだけれど、制作に数か月(3か月だったか5か月だったか、、、)費やすのであれば、やはり作りやすそうな題材ではなく、好きな詩から出発したほうが絶対に良いというのは素人の私でもわかる。

1月から始めたチェロの個人レッスン。長年グループレッスンを受けていたので、そもそも自宅以外で一人で音を出したことがなかった。一度、グループレッスンで私以外が全員お休み予定になったことがあり、次のレッスンまでめちゃめちゃ気が重かった。当日になったらみんなの予定が変更になっていてホッとしたことがあったくらい、先生の前で一人で音を出すのが恐怖でした。それが、好きな曲を習うには個人レッスンを受けるしかないと思ったらその壁を乗り越えられた。そしたらグループレッスンでも周りに埋もれるような音を出していたのが、積極的に音を出せるようになった気がする。そのきっかけは「好きな曲を弾いてみたい」だった。

なんでこんな厄介なモチーフを選んだ?という創作は気づけば苦しくも楽しく没頭でき、これなら時間内に何とかできるのでは?と選んだものは、結局何をしていいかわからなくなって中途半端で終わったり、も経験した。好きなものだったら四六時中考えられたり、根気強く向き合えたり、アイデアや工夫が生まれたり、そして対象に気持ちが入る。こうしたいっていう思いも生まれる。

好きという気持ちを大切に。これもとっても大事なことだって気づいた1年だった。

by fumiko212 | 2018-12-29 22:13 | アート | Trackback | Comments(0)
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