安西水丸地球の細道展@GAギャラリー

b0031055_2336422.jpg今年3月に急逝された画家の安西水丸さん。村上春樹さんの本の挿絵などが身近でしたが、執筆もされ、小説やエッセイ、それからスノードームのコレクション、そしてご本人のおしゃれな雰囲気など、どこをとっても好きな方でした。と言っても、常に活動をウォッチしていたわけではなく、たまに作品に触れると、あ、好きだな、と思うような存在でした。

現在、都内2か所で原画の展示が見られるそうで、そのうちの1つ、雑誌の連載の原画展のほうを見てきました。国内外を旅して、そのスケッチとエッセイがセットになっているのですが、スケッチのほうにもちょこちょことコメントがあって、エッセイなしでも楽しめました。

原画に添えて、ご愛用の日用品、シルクスクリーン作品が数点、そして亡くなった時に机上のあったというこの連載の書きかけの原稿の展示もありました。この原稿を見るのは最後の最後にしました。恐れていた通り、胸が締め付けられる思いでした。

スケッチの中で印象に残ったのは、画家アンリ・ルソーの生誕の地を訪ねた回のもの。
この展覧会に行く1週前にチューリヒ展でルソーの絵を見て、この人の天才ぶりを目の当たりにし、続けてタイミングよくBSで再放送されたルソーを描いたドキュメンタリー番組を見て、それからしばらくルソーの画集ばかり見ていた時でした。このドキュメンタリー番組で、ルソーがMoMAにある「眠れるジプシー」を描きあげたとき、出身地であるラヴァル市長に購入を直談判した末に断られたエピソードが紹介されていました。
ギャラリーでこの連載をまとめた本も置いてあり、購入はしなかったのですがこのルソーの回だけ立ち読み。(せこくてすいません。)安西さんはルソーが大好きだと書いてありました。うわー!うれしい!それを知った時の喜びったらなかったです。
いつかまたパリに行くことがあったら、遠足でラヴァルに行ってみようと思いました。

安西さんは灯台がお好きだったようで、旅先が海の近くだと灯台も訪ねています。ミニチュア灯台のコレクションもされていたそうです。階段が灯台の周りをぐるっと一周しているのが好きだ、と書いてあった灯台が連載のスケッチにあったのですが、その後、シルクスクリーンにその灯台が登場していました。この灯台と星の王子様のスノードームが並んで描かれているものです。確かに何とも好ましい雰囲気の灯台でした。

忙しい方だったはずなのに、旅のスケッチからはのんびりとした旅の足跡がたどれるようで、眺めているとゆったりとした気分になってきます。買うのは食べ物ばかり、その店を目指してせかせかと歩き回る自分の旅はなんて貧しいんだろうか、、、かわいいミニチュアの灯台一つ買って帰るような旅に心底あこがれながら、一生そういう旅はできないんだろうな、とこの先も安西さんにあこがれ続けるのだろうと思います。
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by fumiko212 | 2014-11-03 23:36 | アート | Trackback | Comments(0)
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