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メトロポリタン美術館の過ごし方

ニューヨークで一番多く訪れた場所は、もしかしたらメトロポリタン美術館かもしれない。
美術館での過ごし方はそのときによっていろいろですが、アート鑑賞している時間とそれ以外の時間が半々くらいかもしれません。

年末年始だったら、一番に向かうのは中世コーナーのクリスマスツリー。今回は鑑賞者のマナーが悪く、カメラのフラッシュが絶えず光っていてイライラ。本当は撮影も禁止されているのですが、警備員も諦めモードで注意もしていない状態でした。どこの美術館でもそうですが、撮影許可エリアでも禁止されているフラッシュを使う人が後を絶たないのはなぜなんでしょうか。いっそすべての撮影を禁止してしまえばいいのに、と思います。近年、マドリードのプラド美術館が撮影禁止になったそうで、世界的にそういう流れになってくれればいいのに。

気を取り直してオーナメントとジオラマをじっくり鑑賞。以前よりも立ち入り禁止区域が広がって、ますますジオラマが遠くなってしまったのが残念です。これも鑑賞者のマナーが悪いからなんでしょうか。柵をくぐってツリーに近づく悪がきもいてさらにイライラ。せっかくの癒し空間なのに…。
そこで見かけたのがオペラグラス片手に鑑賞していた車椅子のおじさん。おお!これはいい考え!来年は私も持ってこよう。

ひとしきりツリーを眺めた後は、改装工事が終わったアメリカ館へ。(といっても多分改装後2年は経ってます。が2年ぶりに訪れた私にとっては、やっと終わった、というタイミング。)
ティファニーのステンドグラスのある広場がMETで一番のお気に入りの場所。だったのですが、改装ですっかり様子が変わっていました。
ステンドグラスの前にある池には天使の像があったのですが、その像が別のものに変わっていました。池の前のゆったりしたベンチも撤去され、広場に点在していたグリーンもなくなってた。大理石の床はピカピカに光っていたけど全然落ち着けない。広い美術館を歩き回ってあそこのベンチでしばしボーっとするのがすごく好きだったのに。
それでもティファニーのステンドグラスをじっくりと鑑賞してまずまず満足しました。微妙な色合いに光を通す石のステンドグラス、素敵です。

b0031055_21535989.jpg次は入口に案内が出ていたロバート・フランクの企画展を見に、2階の写真コーナーへ。
アメリカ全土を旅しながら撮影した人物や風景の写真集「The Americans」からの展示です。
50年代のアメリカの普通の人々を捉えた1枚1枚の写真からは、日常の何気ない一瞬でありながら、それぞれの物語が感じられるものばかりで、久しぶりにいい写真展を見た、という満足度が高かったです。
ロバート・フランクのオリジナルプリントをまとめて見てみたい、とずっと思っていたので、いい企画展に当たってラッキーでした。
以前は日本でもよく写真展を見に行っていたことを思い出し、また日本でも写真展を見に行ってみようかな、と思えたのも良かったです。自分でも一眼レフのカメラにモノクロフィルムを入れて写真を撮っていたことも思い出しました。デジカメになってから、そういうことをすっかりやらなくなってしまっていたな。

b0031055_21542128.jpgかなり時間をかけて企画展をじっくり見たので、ここで切り上げても良かったのですが、帰りがけに写真コーナーのすぐ隣にある印象派コーナーを一回り。
METのゴッホ作品で一番のお気に入りの「ジヌー夫人」は残念ながら出ていませんでした。
今回見たゴッホ様の中では、2つの靴を描いた小さな作品が一番良かったです。最後にこの絵を見たときは、1足の靴を描いているものとばかり思っていたのですが、その後、別々の靴を片方ずつ置いたもので、ゴッホとテオを象徴している作品だと知ったので、その思いを持って見ると、グッと胸に迫るものがありました。オーヴェール・シュル・オワーズに2つ並んだゴッホとテオの墓石を思い出させます。

印象派コーナーを出たら、20世紀美術を抜けて、ミュージアムショップへ。ここがまた楽しいのですが、サクサクと買い物を済ませて美術館を後にしました。

滞在最終日は午後のアフリカ美術ツアーに参加したかったのですが、ツアー開始時間ギリギリに美術館に着くと、チケット売り場は大行列。今回もアフリカコーナーには縁がなかったか、と諦めて帰ろうとしたときに見かけたのが夜間開館日の案内でした。そういえば夜間開館日にはグレートホールバルコニーに即席のバーができて、弦楽四重奏やピアノの演奏があったはず、と7時過ぎに行ってみました。
b0031055_222994.jpg最後にバルコニーバーに行ったのは確か30歳の誕生日のときだからー、、、すごい前だ。けどシステムはほとんど変わっておらず、生演奏つきのバーがオープンしていました。メニューは以前よりも充実していて、とにかく寒い日だったので赤ワインでも飲みたいな、と思っていたのですが、氷入りのサングリアをオーダー。しばしゆったりと旅を振り返る時間を持てました。そういえばパリでは毎晩カフェでボヤーっと過ごしていたけど、ニューヨークではそういう時間がなかったなーと最終日の夜に気づくとは。演奏は8時までなのでほんの短い時間でしたが、とにかく居心地が良かったです。

こんな感じで、館内マップも持たずに、思いついたところにふらっと立ち寄る鑑賞スタイルが、今の私のMETの過ごし方です。
by fumiko212 | 2010-01-29 22:20 | -NY art & museum | Trackback | Comments(2)
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Commented by Yuko at 2010-02-07 23:34 x
私もMETにあるゴッホ様の『靴』、大好きですよ~。
靴が楽しそうに動いているように見えます。靴紐の描き方も味わい深いですね!
Commented by fumiko212 at 2010-02-11 00:19
Yukoさん
↑に書きましたが、ゴッホ様がたくさん来日されます!知らなかったので興奮してます。今年の美術班は大忙しですねー。

この絵は私には兄と弟が寄り添っているように見えてました。
>楽しそうに動いているように
うんうん。ホントだ。METの靴は明るい雰囲気ですね。自分の中にはなかった視点だったのでまた違った見え方になってきました。

確かもうひとつ以前竹橋のゴッホ展に来ていた靴の絵もあったと思うのですが、あちらはもっとどっしりとした落ち着きがありましたよね。


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