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Road to 東京国際フォーラム

マラソンのときも最後のまとめで練習記録を残していたので、第九演奏会の舞台に立つまでの練習の記録を残しておこうかな。当時、私のマラソンの練習記録を初マラソンの参考にした、とコメントいただいたと記憶しているので、誰かの役に立つかもしれない。

まず、私が参加した演奏会の詳細。

「第九と皇帝」
12月22日 東京国際フォーラム ホールA
指揮: 熊谷 弘
管弦楽:シンフォニーオーケストラ “グレイトアーティスツ” イン ジャパン
ソプラノ:日下部祐子
アルト:岩森 美里
テノール:中鉢 聡
バス:有川文雄
合唱:東京混声合唱団 / 第九を歌う会
プログラム:
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調「皇帝」作品73
ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調「合唱付」作品125 (全楽章)

「第九を歌う会」はこの演奏会のために毎年結成される合唱団で、練習は6月から本番の12月まで、原則週1回ペースで行われています。入会は練習期間中のいつからでも参加できます。私は9月の1回目の練習から参加しました。
練習は6時半~9時の2時間半。最初の20分くらい発声練習があり、休憩は大体2回入ります。11月まではパートごとに歌う場面が多いので、2時間半の間で声を出しているのは正味1時間もないんじゃないかな?という感じでした。発声練習以外は座って歌います。
また、第九についての講義を聞く会もあり、その日は歌の練習はほとんどなしでした。(8月に1回、9月に1回)

私の練習の出席状況は、9、10、11月にそれぞれ1回ずつ休み、後はすべて出席。合計出席回数は16回。幸い、私は友人達と参加したので、欠席した会も練習の録音音源を送ってもらって、次の練習までに一通りさらっておくことができました。
また、自分が出席したときも必ず録音して、通勤電車の中で1回は聞くようにしていました。ただ、地下鉄の中では先生の声があまり聴こえないので、なんとなく聞いていた、という程度です。また12月以降は練習音源を聞くことはやめてしまっていました。

私の音楽に関する経歴は、小学校の頃に習い事で3~4年間ピアノ、中学3年間吹奏楽部でクラリネット、高校では選択科目で音楽をとらなかったので楽譜を読んだのは年に1回のクラス対抗の合唱コンクールくらい。それから昨年3月からチェロを習い始めた、というかなり乏しいもの。
楽譜は音階やリズム、pやfなどの記号の意味は知っているけれど、音感がないので、ピアノで音取りをしないと歌えません。

第九を始めるに当たって準備したことは何もなし。そもそも、見学に行くつもりだった練習初日に、歌う会の方に「見学しても何もわからないからやるつもりだったら今日から練習に参加したほうがいい。」と勧められるがままに入会してしまったので、その日に楽譜を買ったくらいです。第九についても一番有名なところのメロディは知っているけれど、全部は思い出せない程度。

この合唱団では、入会時に何のテストもなく、自分が歌いたいパートに登録する、という方式をとっています。私はアルトを希望しましたが、主旋律でないので音が取れるのかとても不安でした。第九のソプラノはとても高音だということは知っていたので、自分は声が出ないだろうと思い、最初からアルトを希望しました。
第九のソプラノの一番高音は上のシですが、シは1回くらいしか出てきません。ラはそこらじゅうに出てくるので、もし、ちゃんと歌えるようにしたいのであればラが出せるかどうかで決めるといいかもしれません。
ちなみにアルトの最高音は上のミです。下は下のソだったかな?

合唱の楽譜を見るのはほとんど始めてだったので、最初はどこを歌えばいいのかもわからず、当然ドイツ語も読めず、音も取れずの三重苦状態でした。

そこで頼りになったのが、「第九を歌おう」というCD。ピアノ伴奏に合わせて各パートごとに合唱部分のみが録音されたCDで、これさえあれば楽譜が読めなくても大丈夫。実際、私も、ピアノで音取りせずこのCDを聞きまくって耳コピしたようなものです。ただ、微妙な音は耳コピだけでは正しく取れていない可能性があるので、一度はピアノなどで音取りしたほうがいいと思います。私はかなり練習が進んでから、ナチュラルの音を♯で歌っていたり、うやむやな音がいくつかあったことに気付いて、あわててピアノで全部をひいてみて、自分が思っている音が正しいのか確かめました。

ドイツ語に関しては、先生は勧めないと思いますが、カタカナですべてルビを振りました。楽譜によってはカタカナが出ているものもあるようですが、第九を歌う会で使っている楽譜には出ていません。私はネット上で見つけて参考にしました。
先ほどの練習用CDや市販のオーケストラ版のCDをiPhoneに入れる時に、ドイツ語とカタカナの歌詞をiTunesの歌詞のところに入力して、電車の中で聴くときは歌詞を見ながら聴くようにしていました。

そういう意味では、楽譜やCDと同じくらいに欠かせないツールがiPhoneでした。
練習録音はボイスレコーダーで、各種音源の再生と歌詞の確認はiPodで、練習場で音取りができていないところの確認にはピアノアプリが活躍してくれました。

本番では暗譜で歌わなければなりません。私はなぜかこのことに関してはあまり心配していませんでした。本番までの4ヶ月、毎日聴いたり、週に1度歌ったりしていれば自然に覚えられるだろう、と思っていました。実際、特に暗記するつもりで歌っておらず、前日の練習で初めて楽譜なしで歌うまでは毎回楽譜を見ながら歌っていました。12月に入ると練習でも暗譜の人が増えてきていましたが、私はあやふやなまま音や強弱などが定着してしまうのが怖かったので、ギリギリまで楽譜を見ながら歌っていました。ただ、本当に暗譜できていたかといえばそうではありません。pやf、クレシェンド、デクレシェンドはきっちりとは覚えてはいませんでした。ある程度体で覚えてるのと、合唱団やオーケストラの音の流れ、そして指揮を頼りに歌いました。本当はいけないことだと思います。

12月に入って、練習録音の音源を聴かなくなったのには一応理由があって、まあ、自分のテンションが落ちていたこともありますが、マエストロの声が声楽の先生に比べて非常に聞き取りにくく電車の中では聴こえないのと、何度も注意される合唱団の間違った音よりも、ここまできたら完璧に正しい音の音源を聴きまくった方がいいと思ったからです。それから、当日はオーケストラやソリストと歌うわけですから、入るタイミングやオーケストラがどんな演奏をしているかも体に入れておきたかったというのもあり、オーケストラ版を聴いていました。オーケストラの演奏は、一番聞き取りやすくテンポも速すぎないベーム盤を聴いていましたが、実際は指揮者によってテンポや緩急の付け方がかなり異なりますので、複数のものを聴いた方がいいと思い、途中からカラヤン盤も頻繁に聴くようにしたりしました。

練習中、楽譜のどこから歌う、というのを、小節番号で指定する場合もありますが、第九には練習番号として要所要所にアルファベットでマークしてあり、それを指定されることが多いです。私が何度も書いているMというのも練習番号の1つ。これが見つけられなくて、最初の練習は辛かったです。また、「Prestissimoから」などと、リズムが変わる指示の表記で場所を言われることもあります。そういうのも私は初めてだったので最初は場所がわからずに混乱しました。最初は隣の人に聞いたりしながら何とか場所を探し当てていましたが、2回目か3回目にはとりあえず把握できたので大丈夫。それ以外は楽譜読みで困ることは特になかったかなー。

それと、もう1つ。
ド素人の私が、少し、いやかなり心強かったのは、長年合唱をやっている母にいつでも質問できると思ったこと、それから、一緒に参加したsさんのお友達で合唱をされているhさんがいろいろとアドバイスしてくださったこと、さらにはやはり一緒に練習に参加している友人の存在です。
家でたまに歌っているときに、母が「なかなかいい声が出てるじゃない。ちゃんと正しく声を出せてるよ。」と言ってくれたことが、かなり救いになりました。合唱での声の出し方など何も知らなかったけど、なんとなく、母が家で練習しているのを聞いていたのを思い出してやっていたのだと思います。
hさんには練習は録音した方がいいよ、とか、先生がおっしゃったことはどんなことでもメモすること、とか、衣装や靴の選び方、舞台の様子、などなど、些細な質問にもいつもわかりやすく答えてくださいました。本当に心強かったです。
一緒に参加したsさん、nさんとは、休んだときの練習録音音源を融通しあったり、わからないところを確認させてもらったり、それから、お二人ともブログに毎週の練習の記録を残してくださっていたので復習させてもらってたり。何よりも、励ましあえる(というか励ましてもらえる、が正しい。汗)のが最高に心強かったです。(私、本当に頼ってばかりだったんだな、、、ほんとにありがとうございました。)

以上、音楽を少しでもやったことがある方にとっては、きっと、そんなことも知らないのか!とかそんな非常識な!ということも書いているかもしれませんが、ドイツ語に関しても、音楽に関しても、ド素人の私が、こんな感じで当日何とか歌えたというのが、これからやってみようという方を勇気付けられれば、と思って、正直に書きました。


最後に、数字で振り返る第九練習は以下の通り。あまり意味はありませんが、おもしろいので書いておきます。

練習出席回数 16回
オーケストラ版第九再生回数
 ベーム&ウィーンフィル盤(第4楽章) 64回(+車で出かけるときは必ず)
 カラヤン&ベルリンフィル盤(第4楽章) 22回
 その他の録音は自宅で数回
練習用CD再生回数
 アルトパート 一番再生回数が多いフーガの部分が240回、少ないのがMで(!)153回
 全パート 12~17回
練習録音音源再生回数
 休んだとき 3~4回
 出席したとき 11月までは最低1回
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by fumiko212 | 2010-12-26 03:40 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

4ヶ月と長い1日(ベートーベン交響曲第9番ニ短調「合唱付」作品125 演奏会) 後編

最後の集合時間は7時45分。ですが、少し押しているということで7時55分に変更になり、最後の訓示を先生から受ける時間に。なんとなく整列してもう一度Mを歌いました。
そして正装のミク先生から「みんなゲネプロどうだった?女声のみんなは東混が入った男声コーラス聴いてて、全然違ったでしょ。皆さんが200人、オーケストラが60人、東混が50人(くらいだったっけ?忘れた、、、)、みんなで1つの音楽を作るんです。皆さんが1つの音楽を作って、オーケストラも作って、それを合わせて1つの音楽にする。だから、誰かに着いていこうなんて思わずに、自信を持って、積極的に歌うこと。本番はゲネプロとも全然違います。テンポも全然変わるかもしれない。集中して。心は熱く、でも頭は冷静に。では楽しみましょう。」
金光先生からは、ミク先生が「僕も正装してるけど、皆さんも正装して、きっとお友達に素敵だったって言われるでしょ。」とおっしゃったときにみんなの顔から笑顔がこぼれたとき「そう、その顔、その顔で歌いましょう!」と一言。

静々と舞台袖に整列。このとき、リハーサルで決めた並び順のときはいなかった人がおもむろに私の隣に出現。へ?と思って、あのー、場所間違ってないでしょうか?と聴くと、私ゲネプロ出てなくて、ここ入っていいですか?と。えええー。よりによってなんでここに入るのー。なんとなくお隣の声って聴こえたりするし、いきなり違う人かよー。と超動揺。しかも、ソプラノとの切れ目とか変わっちゃうじゃん。一応先生に聞いたほうがいいんじゃないですか?というと、聞いていただけます?とのたまう。ありえない。もう!なんなの!
結局、その人自分で先生に声かけてましたが、先生もとりあえずそこで、みたいな感じで結局そこに落ち着いちゃってました。なんなの。しかもその人、ショルダーバッグ持ったままなんですよ。どうするんだろう?と思ってたら、持ったままステージに上がって足元に置いてました。何から何までなんなのーって人だった。声は全然聴こえなかったけど。まあいいや。

舞台袖の話に戻ります。私は3楽章中に喉が渇かないように飴を1個握り締めて待機。金光先生が私たちのほうについてくださり(アルトの前列で一緒に歌ってもくださいます。)、「みなさん笑顔ね。」と声をかけてくださいます。ミク先生もちょこっと顔を出してくださいました。ミク先生は反対側の袖から入場されるはずです。

2楽章が終わり、舞台の分厚い背の高い扉が開き、ステージの光が見えました。
入場のときにみんなが座っていそうなあたりをガン見したんだけど、明暗の差でよくわからないままひな壇へ。反対側のトップで入場して、既に壇上に立っていたnさんとアイコンタクト。よし、本番だ。という気持ちが盛り上がってきた。

全員が入場して、マエストロの登場とともにステージ上が一段と明るくなり、前方の客席が見えました。そこでみんならしき人影の一段が身を乗り出してこっちを見てくれているのがなんとなくわかり、顔がニマーッとしてしまった。母は2階だというので、2階のほうにも顔を向けておいた。

あ、そうそう、舞台に上がる直前に飴を口の中に放り込んだんだけど、これが、、、失敗でした。糖度の高い飴だったので、喉は一応潤ってる気もするんだけど、唾液がどんどん持っていかれて、3楽章が終わったときには口の中がカラカラに。舌がざらざらして喉は張り付きそうな感じ、、、もう、悲惨でした。ミントくらいのほうがいいのかも?

長い3楽章は意外とあっという間、そしてかなり楽しめました。

そして3楽章から切れ目なく4楽章がスタート。あわわ。口がカラカラで、楽章間に咳払いしちゃおうと思ってたけどできなかった。

最初は、さっき感動したところをもう一回聴ける時間を楽しもうと思ってたんだけど、なんだかゲネプロの時のようには覚えてない。。。

バスのソロ、赤ちゃんの鳴き声。えーっ。ぶち壊し。。。それでも音楽は進む。
男声合唱、なんとなく勢いがさっきよりなかった?
最初の合唱。やっぱりウォーミングアップみたくなっちゃった。口の中もカラカラしたまま。ああ、もうどうしてこうなるのー。
Jaはそれでも何とか気持ちよく歌えたかなー。でもkonntは息が足りなくてブレスになってしまった。
Kusseは結構気持ちよく歌って、最後のvor Gott.は長かったですね。直前にブレス入れて気持ちよく歌いきりました。空気動かさないもちゃんと。
あ、でもこの前だったかな、なんだか口もカラカラだし、呼吸が浅くなってしまって、2~3回深呼吸したんだけど、苦しいままで、ちょっと過呼吸みたくなってしまって。焦りました。歌が始まってくれたので、やっと呼吸が自然にできたのか、それ以上ひどくはならずにすみました。
男声合唱はカッコよかった。ウキウキする感じが大好きな場所。

M。M。M。ついにM。もう頭が真っ白だったんだと思います。ああ、Mだ。第九やろうと決めた日の翌朝。初練習に行った日の朝。あの朝に電車の中で聞いたMで泣いてしまったんだった。本番は涙流しながら歌うのを想像してたけど、そういうのはなかった。そう、心は熱く、頭はクールに。いやクールじゃない、今まで練習でも一度もなかったアホアホミスしてしまった。2回繰り返すDeine Zauber、2回目を1回目と間違ったのかもう沸けわからなくなってたんでしょうね。一人で「ダ」と3回目声だしちゃったんです。ひえー。なんなんだよう。

と動揺するまもなく、合唱は続く。男声の後に入る女声の最初、ダメでしたねー。いつも怒られてた感じになっちゃった。自分も怒られる感じの歌いだしだってわかった。
気を取り直すまもなく曲はどんどん進む。そしてまたもや魔が差したとしか思えない間違いを、、、泣
Ihrで息を流しながら声を出す。ちゃんと意識して準備したのに、なぜか1オクターブ上、ソプラノの音を出しちゃった。これも練習でも一度もそんな間違いしたことないのに。超動揺。ここ、アルトの聴かせどころなのに、、、倍音みたくていいソプラノに釣られてどうするよ。アホーッ。
とにかく、最後のミは東混の音が唯一聞こえるので、出しましたよ。でも途中でアルトの下がった音が勝ってきて、力なく声をフェイドアウトさせました。。。
で、ガックリしてる場合じゃなくすぐにフーガ。遠くに声を届けるなんてことはすっかり忘れてマエストロを見続けてた気がします。ゲネプロよりももっと合唱中心に振ってくださっていたように思います。マエストロ、いい人だったんだ、、、他のパートをチラと聴いたりしたようなしなかったような。Rはさっきよりちゃんとできてた気がする。とにかく、フーガの最後までたどり着いた。酸欠で死ぬかと思った、というのがフーガをのりこえた後の感想でした。

S。ちゃんと入れた。ようやく落ち着いてきた。でも曲はどんどん加速。どんどん進む。アーレメンシェンもその後も、ゲネプロの時のように丁寧にできなかったけど何とか歌い、Prestissimoへ。
ちゃんとしゃべれてたのかなあ。もう覚えてない。でも、ここでやっとそうだ、遠くに声を届けるのだ、と2階に向かって歌った。あと笑顔。なんか、みんなもチラチラ見えるし、これは頑張らなくても笑い過ぎってくらい笑顔になってしまい、逆に口が横に開いてしまう。口は縦にあけなきゃならないのに。わーわー。でももう曲もどんどん進んじゃうし、もう楽しい感じになってきたし、オーケストラはゲネとは比べ物にならないくらいデッカイ音だし、合唱負けそうだし、思いっきり行くのだー。で、はっしまった。上のミから下のラまで下がってまた上がるところ、もうボロボロ。2回目はそれでももうちょっとちゃんと歌って、でもボロボロだけど、Tochter ausのとこは気持ちよく出して、そこでだったか、マエストロがずっと一緒に歌ってくれててニコニコしてるのがわかって、付点8分、16分のところ、何度も注意されたところも、合唱の通りに振ってくださって、schonerは口縦にあけて、Gotterfunken!、オーケストラがジャンジャンジャンジャン!でゴール。ブラボーーーーッ!と一番に叫びたかった。その瞬間、初マラソンのゴールで号泣したのと同じ大波がドドドーッと押し寄せてきて、泣きたい、号泣してしまいたい。でもここは舞台の上だし、泣けないや。

ふーーーっ。

会場から拍手だ。ソリストに拍手。合唱団からも拍手が沸き起こった。マエストロとソリストがもう一度登場したときに、合唱団の最前列からミク先生が呼ばれて、会場から一段と大きな拍手が沸き起こってる。そして私たち合唱団からも大きな拍手。先生ありがとう!先生がここまで連れてきてくれたんだ。ありがとう!という気持ちで拍手しました。泣ける、泣ける場面だあああ。泣きたいよう。

オーケストラも退場し始め、練習どおりに合唱団も退場。客席のみんなのほうを見ると、盛大に手を振ってくれている。やっと一人一人の顔が確認できて、合唱団の人たちも手を振ったりし始めてたので、ちょこまか手を振ったりして、幸せをかみ締めた。みんな、どうもありがとう。ありがとう。退場のときに一番接近できたので、みんなの表情をバッチリ見て、嬉しいなあとしみじみしながら舞台袖へ。

ミク先生が合唱団一人一人におつかれさま、と声をかけてくださっていた。わーん。ミク先生~。という気分。「先生、ありがとうございました!」とガッチリ握手。本当ならハグしたいくらいだったよ。更に進むと金光先生。先生は女性だから抱きつこうかと思ったけど、きっと気持ち悪いと思ったので握手で我慢した。ソリストの控え室のところにはピアノの伴奏をしてくれてた女子がいたので、「どうもありがとうございました!」と声をかけたら、ニコニコと「お疲れ様でした。」と返してくれました。

控え室に戻って、反対の袖から戻るsさん、nさんを待つ。最初にsさん、そして最後に舞台から降りることになっているnさんも戻って、お互いに握手で称えあいました。本当は抱きつきたかったんだよう。笑

まわりを見ると、あれよあれよと撤収してて、部屋を出るのが最後になってしまって、これといった余韻もなく終わってしまいました。

こうして、私の初第九合唱は終わりました。

モヤモヤは消えたのかどうなのかよくわからないけど、来年もこの団で歌いたい!って思います。我ながら面倒くさい性格で、いつ愛想をつかされてもおかしくないと思います。
一緒に歌ってくれたnさん、sさん。本当にどうもありがとう。また一緒に歌ってください。
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by fumiko212 | 2010-12-24 00:01 | 音楽 | Trackback(1) | Comments(2)

4ヶ月と長い1日(ベートーベン交響曲第9番ニ短調「合唱付」作品125 演奏会) 前編

初めて第九の練習会に参加した9月2日から約4ヶ月。暑かった夏から秋、そして季節は冬へ。毎週、会社帰りに代々木公園の練習場へ通い、その録音音源を聞きながら通勤し、あっという間に時は過ぎ、その間、気持ちの浮き沈みがありつつ、(浮き沈みの詳細は、この辺り「浮き」「沈み」に書いてます。)いよいよ当日の朝となりました。

当日の朝の私の気持ちの盛り上がりぐらいはかなり低めのスタート。というか、ぶっちゃけて言ってしまえば、前々日の小曽根さんのコンサートで無理やり気持ちを持ち上げようとしていたのですが、やっぱり落ちたまま。こんな嫌な気持ちのままじゃ聴きにきてくれる方に失礼だと思ったり、いっそ出ないほうがいいんじゃないかとかまで、まあ実際にはそんなことするつもりはないんですが、思ってしまうくらいな落ちっぷりでした。
そんなワクワク感ゼロの状態なので、危うく遅刻しそうになりつつ出発。

会場の東京国際フォーラムに着くと、続々と合唱団の方たちが関係者入口から入場しているところでした。練習初日、一人でアルトパートに参加した日に楽譜の見る場所もわからず放心状態だった私にいろいろ教えてくださって顔見知りになったアルトパートの方たちと入口でお会いして、とても晴れやかな笑顔で挨拶してくださって、ああ、そうだ、今日はそういう日なのに、、、と複雑な気持ちがもっとぐちゃぐちゃになる。中に自販機はないというので、あわててコンビニにお茶を買いに行き、集合場所へ。

通路の要所要所に、合唱の先生やらピアノ伴奏の女子、合唱団のメンバーの方がボランティアなのか、道案内をしてくださってました。

無事に合唱団の方たち、そして、今回一緒に参加するsさん、nさんとも合流できて一安心。

アルトこっちに来てくださーい。と声をかけられて控室(リハーサル室をかねた大部屋)へ移動。コートかけにコートをかけ、シートや折りたたみ椅子を広げてなんとなく場所を確保。
ちょっと荷物を整理したりなど落ち着きたかったんですが、すぐに「アルトの人はこっちに来てくださーい。」と呼ばれる。結局、本番用の履物に履きかえられないまま舞台練習へ。

舞台袖で本番の並び順を決められます。背の順に並んでください、ってことでなんとなく真ん中よりちょっと低めの場所にいたつもりが、なぜか背の高い人たちの列に入れられてしまい、上から2段目へ。なんでー?と思ったけど、後で微調整してくれるって言うから、前の人に隠れちゃうようだったら調整してくれるんだろう、なんて思ってたけど、結局このままでした。

舞台へはとりあえず私たちアマチュア合唱団だけが上がります。前座(と言ったら本当は怒られるけど)のピアノコンチェルト用のピアノを使って練習開始。このときはマエストロではなく合唱の先生の元で発声や一部のコーラスを歌って声出しをする、と言う感じでした。

最初の発声のとき、自分の声が全然聴こえなくて、でも自分の感覚だと音程が全然取れてないような気がして、大混乱。両耳をふさぐと自分の声が聴こえるので、ふさいだりはずしたりしながら、よくわからないうちに発声は終了。

合唱団を主に指導してくださっている男性の先生(以下、ミク先生)が、「みなさんピアノ聴こえてます?聴こえないよね?じゃあアカペラで行きましょう。」とM(一番有名なメロディのところ)を合わせました。私たち合唱団が最後まで注意されていたのは、テンポ感の悪さで、各パートがまとまっておらず、更にパート間もテンポがバラバラというのが最大の弱点でした。ミク先生は、「みんなピアノや指揮があるとそれに頼って、誰かについていけばいいわ、ってなっちゃう。ちゃんと自分たちでテンポ感を持って音楽を進めてかなきゃダメだ。」と何度も何度もおっしゃっていて、でも私はそれが最後まで考えてできるようにならなかった気がします。でも、ピアノなしでやるとできる、と先生がおっしゃっていた通り、確かにピアノがないとできるというのはなんとなく感じてました。

そんな感じで、舞台のひな壇の上ってこんな感じなのね、と言うのを体験する、というこの時間の目的は達せられたので、ひとまず解散となりました。その前に退場の練習。当日の舞台監督さんが、段取りを説明してくださいました。オーケストラが退場した後、舞台監督さんが合図したら、1列目から退場。自分の列が動き始めるまでは正面を向いて立っていること、その2つが主な指示でした。

次の集合はゲネプロです。ゲネプロではオーケストラ、ソリスト、そしてプロの合唱団である東京混声合唱団の方たちと本番と同じように合わせます。
それまで、ピアノコンチェルトのゲネプロを2階席で聴いたりしながら時間をつぶしました。あ、会場内は結構寒いので、暖かくして行くと良いです。

ゲネプロが近づいてきて、ちらほら着替えている方を見かけたので、私も本番の衣装でゲネプロに参加することにしました。実際はほとんどの方は私服のまま、もしくはブラウスだけ、とかスカートだけ履き替えている方などもいらっしゃったのですが、私は母に借りたロングスカートで歩く練習をしておきたかったし、ブラウス1枚での体感温度も知りたかったので、本番と同じ衣装です。

ゲネプロに向かう前に、リハーサル室で声を出しました。ミク先生、金光先生(合唱の女性の先生)からドイツ語の発音、ここだけはカッコよく決めること、など最後のポイントのご指導があり、Mを合わせました。ミク先生が「ピアノ最初の音だけあげて。」とおっしゃり、私たちが一番ちゃんと歌えるアカペラで。1音目を何度か直されて、ちゃんとハモったところでMを通しました。
歌い終わると、ミク先生が「ほら、みんなこんなにちゃんとできるんだから。わかった?みんなできるんだから。」といつもの大きくよく通る声でみんなを勇気付けてくださいました。このとき、12月に入ってからモヤモヤと渦巻いていた気持ちがはじけたようになってしまって、涙、、、それまでも練習場に向かう道を一人で歩いているときや、母にモヤモヤしている状態を説明して話したときに、何度も泣いてしまったことがあって、それほど自分の中で消化しきれない気持ちが渦巻いていたのですが、とこれを書きながらまた泣いてますが、なんというか、今でも言葉で表現できないけどもうエーンと泣いてしまいたかったです。「やばい、もう泣いてる、、、」とつぶやいたら、そばにいたおば様が「そうなのよ。いいのよ、いいのよ。」と言ってくださって、そばにいる方も目を抑えている方がいたりして、堤防決壊。しかしここで号泣したらやりすぎなので、グッとこらえて舞台袖へ移動。

本番では2楽章と3楽章の間で入場しますが、ゲネプロでは3楽章が終わったところで入場しました。舞台袖で床に座ってしばらく待機。寒いかも、と持ってきたストールをお尻に敷いて座りました。3楽章を聴いていてもよかったのですが、手元にiPhoneがあったので、そうだ、音楽でも聴いてようかな、と耳にイヤホンを装着。なんか試合前のスポーツ選手のようだわーなんて思いながら、でも第九を聴けばいいのかな?どうしようかな、ととりあえず行きに電車の中で聴いていたビッグバンドのジャズを聴き始めました。

先生から毎回テンポテンポと言われていたので、最近、生演奏で音楽を聴くときは、奏者がどんな風にテンポを合わせているのかに注目していたのですが、一番の脅威はビッグバンドでした。テンポはめちゃめちゃタイトで、ちょっとでも気を抜いたら一瞬にして崩壊してしまう。それこそミク先生がいつもおっしゃっていた、「音楽は冷淡で一瞬も待ってくれない」。アドリブが入っても何が起こっても常にバンド内でテンポが保たれています。あたりまえなんだけどこれって何だろう?と。このテンポ感をしっかり持ち続けられること、それが一流のジャズマンのすぐれているところなんじゃないかと思えてきて、アドリブがどんなにかっこいいとか、ハイトーンの突き抜ける音がすごいとか、絶妙の掛け合いができるとか、すごい早弾きができるとか、そういうテクニック以前に、どんな状況でもテンポ感を失わないって言うところがバンドの命なんですよね。きっと。

しかし、この状況でビッグバンドを聴き続けるのも微妙なので、途中からベームの第九を聴いたり、まあ、そんなことをしながら楽譜にメモした先生の注意事項を1つずつ見直していきました。

3楽章が終わって、舞台上へ。ロングスカートでも滞りなく歩けて、自分の立ち位置へ落ち着けました。さっきは前の人の頭でマエストロの上半身しか見えなさそうだったのですが、微妙に立ち位置がずれてマエストロがしっかりと見えてホッとしました。
最初に舞台監督さんが当日のメンバー紹介をしてくださり、東混の皆さんともご対面して4楽章が始まりました。

あ、ここで、iPhoneがメール受信。母から「ゲネで燃え尽きないように。」の一言メールでした。そうだった、そうだった。

4楽章はトランペットが高らかに不協和音を奏で、それに続いてチェロとコントラバスが力強くメロディを奏でる部分から始まります。一番楽しみにしていた舞台上で聴くオーケストラ、その最初の部分。心に刻み付けるようにチェロパートを凝視しながら聴きました。チェロとコントラバスの振動が舞台を伝わってビリビリと感じられます。す、すごい。思った以上にすごいです。でも本当にすごいのはこの後。ちょっと待ってくださいね。

4楽章の最初の部分を乗り越えると、チェロとコントラバスがあのみんなが知ってるメロディーを小さく奏で始めます。この部分、私でも弾ける音階なので家で弾いたりしてたのですが、自分は当然第1ポジションで弾いてましたが、ポジションが全然違った。4ポジ3ポジあたりで弾いているように見えました。こういうのってどうやって決めるんでしょうね?ちなみに今回のオーケストラの弦楽は舞台向かって左から第1バイオリン、第2バイオリン、ヴィオラ、チェロ、チェロの後ろにコントラバス、という配置でしたので、私の立ち位置からはチェロがよく見えました。

チェロ、コントラバスで奏でたメロディをヴィオラパートに引き継ぐと、チェロとコントラバスは低く裏メロディを奏でます。ここ!ここです。ここからがすごい。ヴィオラ以上の弦楽器の音の振動は足からは伝わらないんですよね。まあ当然なんですが、ああそうか!と。チェロとコントラバスの裏メロディの響きがずーっと舞台を伝わって体に感じられ、その上に高音の弦楽、管楽のメロディが聴こえてくる。全身の毛穴が開くと言えばいいのかな。もうすっごい感動でした。
チェロとコントラバスは舞台の床にエンドピン(先端は鋭利に尖っています)をグサリと刺して演奏する楽器です。そうすることによって、ホール全体が楽器の一部のように響く、という素晴らしい楽器なんです。普段練習するときはゴムのカバーがついていますが、プロの演奏家がホールで演奏するときにはもちろんそんなカバーはつけません。ホールによっては「エンドピンを刺さないでくれ。」と言ったりするそうなのですが、私の先生の師匠の先生は「エンドピンの跡がホールの歴史でしょ。」とサラッとおっしゃるのだそうです。素敵。

その響きが舞台の上だとこんな風に伝わってくるっていうことが知れただけでも、ひな壇の上に立った甲斐があるというものです。早くも涙がジワワワッ。

そんなジンワリモードの中も曲はどんどん進み、ついに歌唱部分へ。バスのソロが始まり、あっという間に男声合唱の「Freude!」が来ました。わあわあ!すごい。客席に反響してカッコよく響いてます。第九の男声合唱はかっこいいですよね。ここもだし、トルコ風のマーチのところもだし、男声合唱が羨ましい。

しかし、音楽は待ってくれず、私たち女声の合唱パートもすぐそこです。この最初の部分はとても声を出しにくい音程(低めの音程)なので、先生のご指導では「お客さんも待ってるところなんだから、その気になって!」とか「声がこもらないように明るく」となっているのですが、私は苦手でフワフワーっと歌うことになってしまう。
もう、ここはウォーミングアップと割り切って、次の好きなパートへ。

バスが1音早く入るJaのところ。バスを聴いてからじゃ遅い、という先生の注意をしっかりと思い出しながら準備。ここは一度金光先生のお隣の席で練習参加できたときの先生の声のイメージがすごく体に残っているので、自分でもかなりその気になって歌えるところで、好きなところです。ここでいい感じで声を出せるととても安心できます。「アルトらしい深みのある声。」を意識して歌いました。konntはゆっくりとかもちゃんと意識できた。

次はKusseのとこ。ここの3小節目の8部音符で初めて高めの音を出します。ここもアルトがよく注意されたところ。私は最後の2回の練習くらいから、ここを軽く歌うことができるようになった気がしてて、ゲネでもいい感じで歌えてよかったです。
そうそう、私のいる上から2段目は東混の方たちの声が聴こえてるのか聴こえてないのかよくわからなくて、最初の発声では自分の声が全然聴こえなかったのに、今度は自分の声しか聴こえない。それと後ろに声量のある方がいたのでその声も聴こえてました。とりあえず、自分の声が出ていることは確認できるので、もう自分の音感を信じるしかない感じ。

ここが終わったら、前日に注意された「トライアングルがなるまで空気を動かさない。気を抜かない。」の部分。しっかり守りました。ふう。

男声合唱。ここさっきも書いたとおり好きな部分。テノールのソリストの方の声が高らかに響きます。そして男声合唱が引き継いでクレッシェンドしていく。かっこいいなー。素敵に響いてました。

さあ、いよいよMです。マエストロがいつものようにスフォルツァンドを合図してくださり、ここも無事終了。ここまで来てやっと他パートの声を聴きながら歌えました。
ここで燃えつきかかってたんですが、そうだ、ここからずーっとつづくんだった。と気持ちを立て直すまもなく、男声の力強い声に続いて、これまた最後まで注意されたSaidの出だし。うーん。まあまあ?男声だけのところはここでもホールに響いてすごくいい感じ。

Ihrからも大切に。指揮に集中のところ。それまで私指揮見てたっけ?指揮を見ると、最初の舞台練習で注意された、マエストロまでしか音が届かない状態になっちゃいそうで、でも気付くとそうやって歌っちゃってる感じだったかなー。下のソを響かせるとか、ちゃんと意識して歌ったつもり。Weltのソは私の音程ではとても出しにくくて苦手なところ。zelt!はしっかり指揮を見ましたよ。最後の最後までミク先生が渋い顔をし続けたソプラノとソミでハモるところは、初めて正しい音が東混から聴こえてきて、でもまわりのアルトは完全に下がってるのがわかった。正直ここはひどかったです。でももうしょうがない。ゲネプロだし、自分は一応東混さんたちの音を頼りに声を出したけど、それでもきっと低かったんでしょう。

で、ここでガックリ肩を落としていてはいけないんです。私たちからフーガが始まるんですから。タタタタタタの6拍子を感じて、と思いつつも音楽はどんどん進んでいっちゃいます。1回目のFreude。マエストロが合図してくださっています。練習では絶対遅れてしまうので「オイデ」と合わせていたのですが、流れでFreude言ってしまいました。
他パートも聴きたい、聴こう、とたまに聴こうとしたり。でも、ほとんどの部分そんな余裕はほとんどなく、もう自動的に歌っていくという感じ。

リズムの悪さを最後まで注意されたRのところ。これがもう完全に崩壊。木管のパパパパパパの6拍と完全にズレてる。でもそこにあるとも入っていくしかない。ちょっとひっぱった感じになってたのかもうわかんないけど。Bruder!のとこも好きだけどpやf、クレシェンド、デクレシェンド覚えてないし、もう雰囲気で着いていった。

ふーっ。とちょっとだけ息をついて、ソリストの歌を聴く。でもボーっとしてるとS入れなくなるので、集中。私はソプラノのあとテノール3小節で入る、と覚えていて、その通り無事入れました。マエストロも合図してくださったし。そうなんです。思ったよりもマエストロは合唱団に合図してくださって、嬉しかったです。その代わりコンマスはかなり大きく体を使ってくださっていました。

アーレメンシェン問題は自分的には克服してたつもりでしたが、ここは無事にクリア。大丈夫だったよね?Poco adagioはアルトのシが下がることをこれも最後まで指摘されてましたが、自分では正しい音が最後までわからなかった。すごく気をつけて出してたんだけど。東混の音を必死に探したけど、どうだったんだろう?

Prestissimo。いま楽譜を見ると、書いてある注意事項、全部頭から抜けてて、ただただもう自動的に歌ってた。この注意事項を頭で考えなくても体が覚えるくらい歌いこまなきゃダメなんだよね。で、最後の最後で、そうだ!schoner、シェーネルじゃなくて口縦のシェ(ォ)ーネルにしなきゃだ。と思い出した。

オーケストラがジャンジャンジャンジャンと駆け抜けてフィナーレ。もー、ブラボーと叫びたかったです。

私の中ではもう終わったかのような充実感でした。でも、マエストロからは一言も注意がなく、なんだかこれでよいはずがないけどどうしたらいいの?という状態で終了。次の集合時間が告げられて退場練習をしつつ解散。

私はnさん、sさんとは別の退場方向なので、控え室にトコトコと戻ってお2人と合流。興奮気味に感想を述べ合いながら、また時間つぶしタイム。軽くおにぎりを食べたり、ツイッタで今日聴きに来てくれる友人達が会社出たとか今新橋とか行列中とか、ツイートしてくれているのを見てなんだか胸が熱くなってきた。そこで、会場に一番乗りしたtさんの「左前方に席確保」のツイートが飛び込んできて、わあ!私が入るほうにみんないるんだ!と嬉しくなったりして、盛り上がってきました。母からは2階の指定席のすぐ後ろ、とメール。遠いなあ。弟は仕事でこれなさそうとのこと。ブー。

そうこうしているうちに、開演時間になり、ツイートも入ってこなくなりました。私たちの出番はまだまだ先です。私は着替えも済ませちゃったし、待つことに飽きてきた。眠い。とツイートしながら時間をやり過ごす。

つづく
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by fumiko212 | 2010-12-24 00:00 | 音楽 | Trackback(1) | Comments(2)

素晴らしき日々

ブログに1つずつアップする時間があるかわからないけど、どうしても書いておきたい。

この3日は楽しいことが目白押し。でも、第九の練習の谷間を埋めるように予定が入ってしまい、疲労もかなり蓄積してきて、金曜日の夜はかなり落ちてました。ツイッタで毒を吐いていたような、、、読んでしまった皆様すみませんでした。
それが今は今年で一番幸せな状態に急上昇。神様ありがとう。


土曜日は巣巣でnorioさんのハンコワークショップ、そして、dans la natureさんのつきいちマフィンカフェで美味しいマフィンやケーキをたくさんゲット。
norio先生のご指導も、一緒に参加された皆さんのセンスも、本当に素晴らしかったです。私だけ落ちこぼれでしたけど、それでもすごく楽しかったです。


日曜日は青山円形劇場で「ア・ラ・カルト2」。去年の半分寂しさの残った気持ちが吹き飛ぶような素晴らしい舞台でした。私の「ア・ラ・カルト」史上、一番良かったかも!って思うほど。まさにリニューアルオープン、という言葉がぴったりな構成でした。

日替わりゲストの山寺宏一さんも素晴らしくて、一夜にして大ファンになりました。
山寺さんを一言で表すと、「世界最高のエンターテナー」。世界のエンターテナーを知っているわけではありませんが、じゃあ彼以上にすごい人をあげよ、といわれても、まったく思いつかない。マダム・ジュジュに「声だけはいいわねえ」って言われてましたけど、そんなことない。もう全身から出るオーラって言うのかな、いや、オーラなんかじゃない。光を発しているような。神様が降りてきているというよりは彼自身が神のように見えました。
昨年の篠井さんも本当に素晴らしくて、その後、テレビのトーク番組を見て益々そのお人柄に惚れ込み、私の一番の憧れの人(人間として、そして女性として)になりました。
山寺さんも、篠井さんも、かつて別のお芝居で拝見したことがあったのに、どうしてア・ラ・カルトでこんなに心をガシッとつかまれてしまったんだろう、と考えてみると、やっぱり、その舞台であるア・ラ・カルトがすごいからなんですよね。日替わりゲストは、その場ではじめて見る台本で即興劇のように演じます。これは並大抵の役者さんじゃ形にならない。そしてその後のショータイムでもとびきりの舞台を見せられる人。ね、そんな人、たくさんはいないでしょ。

こうして、高泉さんの原点である即興劇が加わり、より高泉さんらしい舞台になったところが、本当に素晴らしいです。高泉さんの才能の密度がどれだけ高いのか。凡人の私には、本当に、ほんの一部しか垣間見られていないんだと思います。

もっともっといろいろ書きたいんだけど、次。


今夜は小曽根さんのオーチャードホールでのクリスマスコンサート。今年はジャズをテーマに、1部はビッグバンドNo Name Horses、2部はブランフォード・マルサリスとのデュオという豪華なステージでした。
今夜のコンサート、私が聴いた小曽根さんのコンサート史上、1,2を争う素晴らしさでした。

やっぱり、ジャズって音楽の王様だな、って思った。そんなコンサートでした。「音楽はジャンルじゃない。いい音楽かそうじゃないか、だけだ。」といつも小曽根さんがおっしゃっています。その通りだと思います。私もジャンルにこだわりなく、いい音楽が好きです。だけど、私を最高に幸せなところに連れて行ってくれる音楽って、いつもジャズだったんじゃないかなーと思う。というか、ジャズを、いや、小曽根さんのジャズをライブを聴いてるときって、これ以上の音楽ってあったっけ?と考えると、他を思い出せないんです。
中村健吾さんのベースをフューチャーしたアレンジ、と紹介されたチック・コリアの曲が演奏されたのですが、この曲が今日のコンサートの白眉だった。行間がいっぱいある音楽だったんだけど、その行間からいろんなものがあふれ出してきて、私、何か夢を見ているような気持ちになってしまって、音楽を聴いているんだけど目が何かを見ていたような、本当に不思議な時間でした。演奏が終わって、小曽根さんが感極まってバンドの皆さんに向かって「I'm so proud of you.」とおっしゃったんです。そのときにハッと我に返って、ああ、演奏が終わってる、って。
そのときに見たもの、あれが音楽の神様の幻影だったんじゃないか、なんて思えてきて。なんだか、あさって第九の本番なのに全然気持ちが入らない感じだったのが、あ、私、きっと大丈夫だ、なんて思えてきてしまったんです。その神様に包み込まれているような感覚になってしまって。

後半のブランフォードとの演奏は、親密さと、お互いへの尊敬と、音楽への深い愛情と、音楽に愛されたものの自信、そういうものに支えられた2人がゆったりと会話をするような、会場全体を包み込むような、本当に素敵な音楽だった。バークリー時代の思い出話の中で、まだ皆が無名だった19歳の頃、30人しか入らないジャズクラブで演奏していた話をした後に演奏された曲は、ここがその30人しか入らない小さなジャズクラブに思えてくるような、演奏の輪の中に入って聴いているような演奏だった。
この2人にNNHが加わった最後の大セッションは、本当にすごかったなー。

これも、もっともっと詳しく書きたいんだけど、今日はここまで。


そんな素敵な3日間を過ごして、なんだか東京って素敵な街だな、としみじみと思っています。
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by fumiko212 | 2010-12-21 01:08 | 音楽 | Trackback | Comments(2)

第九とチェロの相乗効果

このことをブログに書きたいとずーっと思いながら、ずいぶんレッスンを重ねてきてしまいました。
第九を始めるときに、チェロを練習する時間が益々減ってしまうことを恐れていたのですが、今は第九を初めて本当に良かったと思ってます。というのも、それぞれのレッスンで先生がおっしゃることが、ことごとくお互いを補完するかのようにリンクして、自分の理解が深まっているから。普通の人、というか音楽をやろうとしている人なら、どちらか一方の練習で十分に理解できることなのでしょうが、私の場合は、言い方を変えて2度聞くとやっと理解できる、という感じ。第九でもチェロでも、そうそう、あっちの先生もそのこと言ってたよ、ということが毎回あるので、いちいち感動しています。それで自分の技術が向上するわけではないのですが、なんとなく、より、ああ、こういうことか、と思ってやっているほうが絶対上達すると思う。と信じてます。

今日のチェロのレッスン。今「ニュー・シネマ・パラダイス」をやっているのですね。念願の曲のひとつなので、それはそれは張り切っているのですが、難しい。最初の音がシ♭なんですが、ちょっととりにくい。けれど、ここがしっかり取れないと曲を台無しにする、という大事な音なんですって。なぜかというと、この音はGm(ソシ♭レ)のシ♭で、和音がマイナーかメジャーかを決めている音だから。ここが高めになると台無しになる。だからその和音の音を出すと思って出せば、ずれてたらすぐ修正できるし、そこを出そうと思ってずれた音であれば、ただずれているよりも良い、と。

このあたりのお話は少し前からたまに教えてくれて、その曲(メロディ)がメジャーかマイナーか決める和音の真ん中の音は、メジャーなら高めに、マイナーなら低めにとるといい、とか、主音の半音下の音は導音といって、主音に戻りたい、と思わせるようにやはり少し高めに弾く、とか。これ、弦楽器だからできることで、今まで私がやったことのあるピアノやクラリネットだとそういう考え方ってなかったなーと思いました。まあ、それ以前に、その頃の教わり方は楽譜どおりに弾けばよい、というやり方だったんだけど。
バッハのE minorとタイトルについている曲があって、この曲のソの音は他の曲をやるときよりも低めにとったほうがあっているように聴こえるなーと思ってたので、きっとマイナーを決めている音なんだろうな?と先生に質問したら、そうそう、そういうこと、ということで、このあたりのことが理解できました。

で、先々週の第九のレッスンでは、はじめてマエストロが指導してくださったのですが、フーガのところで「D-dur(レミファ♯ソラシド♯レ)の音階で歌っていると意識して。」とおっしゃったんです。これ、ただ聞いただけなら、私だったらあまりちゃんと理解できなかったと思うのですが、チェロのレッスンで↑のお話を教わっていたおかげで、スッと理解できた。

まあ、こんな当たり前のことが、カメの私はようやく理解できて、それがすごくおもしろいのです。こんなこともわからずにやってたのか、といわれればそれまでなんですが、中学の音楽の授業でもト短調とかなんだかわかんなくて、すごく苦手だったので。今まで私にとってレはレでしかなかったし、シ♭はシ♭でしかなかったのですが、いろんなレやシ♭があるんだなと。

第九で何度も注意される「テンポ感をしっかり持つ」も、チェロでアンサンブルをするときに、多少音程がずれてても縦の線があってれば音楽になる、ずれてると音楽にならない、と教わっていました。
チェロで休符の前の音の弾き方を質問したときに、先生が「その休符は下パートが弾いてるところだから、下パートが聞けてれば大丈夫。」とおっしゃって、なるほどなーと思ったのですが、先週の第九でも、男声の終わりの音と切れ目なく女声が歌い始めるところのつなぎの注意があった。

チェロで2パートに分かれて弾く曲で、下パートを教わっているときに、「ここは下パートは音が下っていくけど、主旋律は上がっていく。だから、音が下がっていくけど気持ちは盛り上げて」とか、「下パートは上パートを支えて」とか、そういうこともアルトパートに共通するお話で、うんうんうなずけます。チェロの先生が、「この下パートいいよね。これを楽しめるっていうのはチェロをやる人にはすごく大事なんですよ。」とおっしゃって、あ、なんかそれすごいわかる、自分はチェロ向きだったんだー!ってものすごく嬉しかった。
今度、チェロアンサンブルの単発クラスを取るのですが、先生から「いきなりバイオリンとのアンサンブルをやると、チェロの人は萎縮しちゃうんですよ。ほら、バイオリンの人ってグイグイ前に出てくるから。だからチェロアンサンブルから始めるといいよ。」というお話もあって、これってソプラノとアルトにも当てはまるよなーとか思ったり。第九でもソプラノの人は毎回「他のパート聴いてね。」って注意されてる。でも確かに、家で一人で2パートの曲を練習しているときに、主旋律を練習しているときは頭の中にはそのメロディしか流れない。でも、下パートを練習するときは主旋律を頭の中で歌いながら弾ける。だから、ソプラノ歌いながら下を聴くのって難しいのかも?

そんな感じで、まあ、この程度で理解が深まるとか書くな!という突っ込みもあろうかとは思いますが、やっぱり両方やってよかったと思う日々です。楽しみも2倍3倍に膨らむ。これで、もっと自分が練習すると、バッチリなんですけどねー。
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by fumiko212 | 2010-10-31 21:51 | 音楽 | Trackback | Comments(4)

兼部生活

学生時代に、運動部と文化部を兼部(掛け持ち)している子っていましたよね。1つの部活でもヒーヒー言っている自分から見ると、よくやるなあ、と思ってました。
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ところが、先日このようなものを始めてしまい、ヒーヒー言い始めています。「第九」です。歌います!年末に!まだ初めて10日くらいだからダメダメだけど、年末には華々しく合唱団に混じってオーケストラと一緒にステージ立ってしまうのです!ワクワク。

しかーし。先週、1度もチェロの練習をせずにレッスンに行って、反省&後悔。今週はちゃんと練習しました。といっても、チェロを長時間練習すると腰やら股関節やらがギシギシになってしまうので、チェロの練習は短時間しかできません。大橋さんの雑誌「Arne」で、弦楽器は1日10分でも20分でもいいので鳴らすことで楽器が育っていく、と読んでからは、20分でもいいからなるべく練習頻度を増やそうと思っているのですが、発表会前で週3回がやっと、普段は週1回なんてこともしょっちゅうです。それでも、1回でも家で弾いて行くと、何とかレッスンに着いて行けるのです。そんなレベルで、ヒーヒー言っている場合ではないのですが、一応仕事もしてますので。。。汗

それから、長らくおろそかになっていた走ることも、やめてしまったつもりはなく、どうにか続けたいな、と思ってます。8月後半からは、週1~2回走っているのですよ。これも1回20分から再スタートして、今はようやく40分くらい走れるようになりました。また1から出直しのつもりで、10kmを目指してます。今はレースよりも健診対策とダイエットが目的になってますが、できれば週3回は走りたい。

で、第九です。かつて、このブログに「第九を歌ってみたい。」と一度書いたことがあるのですが、そのときにちょっと調べて、それっきりになっていました。それが8月の終わりのある日、友人がツイッターで「歌ってくる」とつぶやいているのを見つけ、「もしかして第九?」とレスしたのがきっかけとなり、本当に第九を歌うことになってしまったのです。月曜日にこのツイートを見て、木曜日には「第九を歌う会」に入会していたという早業。
実は今、チェロのレッスンが次の段階に進み始めているところで、他のものに手を出している場合じゃない!と一度は断ろうと思っていたのですが、年末のコンサートまで3ヶ月ちょっと。その間、どれだけチェロを練習するのか?と自問したら、きっと第九をやらなくても大して練習しないんだ、と気付きました。ならば、この機会に「第九」を歌ってしまおうじゃないか、と。この判断は大正解で、今はまだ苦しみ、というかまだ苦しみすらわからない状態ですが、これから楽しくなりそうな予感でいっぱいです。

チェロを習い始めてから、オーケストラの演奏を聴くときに、チェロの音がすごく良く聞こえるようになったり、弦楽の響きが際立って聞こえるようになったと感じていました。
それと同じように、第九も、自分が演奏する側に立って曲を聴くと、聴衆として聴いていた時には気付かなかった魅力がいっぱい詰まった曲だと気付けただけでも、一歩を踏み出してよかったと思ってます。これから、第九を聴く楽しみも今までの数倍になるんだろうな、と思うと、それだけでも本当にワクワクします。

音楽をやると、聴く耳も育ってくれるのですね。特に私は、いつまでたっても知識を入れる気がないようで(というか単に勉強しないだけですが)、フワーッと聴いて、これはなんだかすごい!とか、なんかイマイチ、程度の感想で終わってしまうので、とにかくやってみる、という方法が合っているようです。時間がかかるのが難点ですが、趣味なんだから時間がかかった方がおもしろいのです。

というわけで、iPhoneのプレイリストには、オーケストラ版、ピアノ伴奏の合唱パート、アルトパート、歌詞の朗読、などが入って、日々ヘビーローテーションされています。走るときも第九。そして、ひそかに、ひそかに、いつかチェロで参加したい、などと夢のようなことを思い描いたりしています。共倒れにならないように、そして本業がおろそかにならないようにしつつ、年末まで頑張ってみようと思ってます。
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by fumiko212 | 2010-09-12 03:11 | 音楽 | Trackback | Comments(4)

音楽の神様からの贈り物

今日は待ちに待った「ベルリンフィル12人のチェリストたち」の東京公演の日でした。

1つ目の音を聴いた瞬間、この世のものとは思えない美しい響きに、ジワッと涙がこみ上げました。ホール全体が1つの楽器のように響いてた。ソリストの出す音とは違う、アンサンブルの包み込むような響き。天国にいるというのはこういうことなんじゃないだろうか。世界中のありとあらゆる美しいものの中で、私にとってもっとも美しいもの。それが今日聴いた音楽でした。大げさじゃなく、今まで聴いた音楽をすべて思い出してみたんだけど、どれよりも美しかったです。

演奏された楽曲は、声楽曲(12パートに分かれた無伴奏混声合唱曲)をチェロ用にアレンジした珍しい曲から、タンゴ、シャンソン、映画音楽、ジャズまで、ポピュラーなものが中心ですが、最高の演奏技術と表現力、そしてアレンジの素晴らしさ、それから12人のチームワークのよさがにじみ出た演奏でした。リードがめまぐるしく変わる様子や、メンバーがアイコンタクトをかわしながら演奏する様子はビッグバンドのジャズを聴いているようだったり。人によってチェロの音色がガラリと変わり、それぞれの個性が程よく交じり合う感じも心地よかったです。こんなにも多彩な表現ができる楽器なんだ、と発見も多かったです。オーケストラの中のチェロパートは低音を担当していることが多いし、ソロになると高音中心になりますが、今日はありとあらゆる音を聴けました。素敵だったー。

休憩時間に上手側の2階席に天皇皇后両陛下がお見えになりました。とても不思議なのですが、それを境に、客席がピリッと締まったんですよね。前半は咳きこむ人がやけに多くてちょっとざわついた空気があったのですが、いいコンサートにしたいという思いで会場が1つになったように感じました。変な緊張ではなく、見守られている、という空気に会場が包まれていたような、不思議な空気でした。ああ、皇族の方の存在ってこういうものなんだな、と肌で感じたといったら大げさかな。

コンサートの終盤からアンコールにかけては、私が一番良く効いているアルバムからの楽曲だったのでさらに盛り上がりました。ラストはリーダーのクワントさんが「美智子様に捧げます。」とスピーチされてから演奏された「白鳥」でした。メンバーの1人がピアノ伴奏をつけ、11人が同じメロディを奏でました。ふたたび涙がジワーッとあふれました。いつかこの曲を弾ける日が来るのだろうか。

終演後のサイン会は、とても慌しい環境でしたが、今日の演奏が素晴らしく、感動して、皆さんに感謝していることを何とか英語でお伝えしてきました。自分のモチベーションも上がりまくって、もっと練習するぞ!の思いも新たに帰路に着きました。

チェロの音色の美しさに、とにかく感動しっぱなしで、チェロを習い始めて本当に良かった、といろんなめぐり合わせに感謝し通しでした。
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by fumiko212 | 2010-07-04 20:57 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

ドゥダメルを聴こう!

b0031055_20194553.jpg久しぶりにテレビでドゥダメル指揮のコンサート中継が聴けます。

4月2日(金)23時00分~25時25分
NHK教育テレビ
「芸術劇場」
情報コーナー 「グスターボ・ドゥダメルの魅力」
公演コーナー(1) 「グスターボ・ドゥダメル ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団 就任コンサート」

「シティ・ノワール」(ジョン・アダムス)
交響曲第1番 二長調 「巨人」(グスタフ・マーラー)

<指揮>グスターボ・ドゥダメル
<管弦楽>ロサンゼルス・フィルハーモニー管弦楽団
<収録>2009年10月8日 ウォルト・ディズニー・コンサート・ホール(ロサンゼルス)

それから、ラジオでもあります。
4月23日(金) 19:30~21:10
NHK-FM
「ベスト オブ クラシック」
注目の若手指揮者特集(4)グスターボ・ドゥダメル

「芸術劇場」番組HPの紹介文によると、「今、世界で最もチケットが取りにくい指揮者」なのだとか。
次に来日することがあっても、チケット入手困難なのかもしれないですね。
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by fumiko212 | 2010-03-28 20:34 | 音楽 | Trackback | Comments(2)

ブランフォード・マルサリス@ブルーノート東京

小曽根さんのHPにこんな書き込みを見つけたのは、3月1日の夜でした。(以下、小曽根さんHPからコピペ。本当はいけないのかもしれないです。スイマセン。でも載せちゃう。)

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by fumiko212 | 2010-03-08 21:49 | 音楽 | Trackback | Comments(2)

ピアニストの贈りもの~辻井伸行・コンクール20日間の記録~

先ほどまでNHK教育で放送されていたETV特集「ピアニストの贈りもの~辻井伸行・コンクール20日間の記録~」を見ていました。非常に心を動かされた番組だったので、ちょっとここに書いておきます。

番組は全盲のピアニスト辻井伸行さんがアメリカ・テキサス州フォートワースで行われたヴァンクライバーン国際ピアノコンクールに挑戦した日々を取材したドキュメントで、取材したのはNHKではなく、アメリカ人音楽プロデューサーということでした。

辻井さんがテキサス入りしたところから取材は始まります。
辻井さんとそのスタッフは現地のホストファミリー宅に滞在していました。ピアノが2台置いてある部屋があり、食事から練習環境まで、出場者を一般家庭でサポートするという体勢が整っているようです。これが、辻井さんサイドが準備した環境なのか、コンクール出場者すべてに与えられている環境なのかは見逃してしまったのですが、このようなサポート体制が確保できていることにまず驚きました。

コンクールの優勝者には3年間の世界演奏ツアーがサポートされるというチャンスが与えられます。そのため、審査ではテクニックだけでなく、将来性、スター性など、プロの演奏家としての素養が評価の対象になります。

最初の課題は3時間以内で自由にプログラムを組みピアノ曲を演奏するリサイタルです。その結果セミファイナルに進む12名が選ばれます。

セミファイナルではアメリカ現代作曲家のピアノ曲のほかに弦楽四重奏との室内楽の演奏が課題。ここではピアノのテクニックだけでなく、アンサンブルを作れているか、弦楽アンサンブルとのコミュニケーションが取れているか、という点も重要な審査基準になります。
リハーサルでは若手ピアニストに弦楽奏者から演奏についての提案がなされます。それらをいかに柔軟に取り入れるかも審査のポイント。
リハーサルに与えられる時間は90分に限られており、その中で曲の解釈を弦楽奏者と合わせていく必要があるのですが、辻井さんの場合は、通訳、ピアノの先生の助けを借りてアンサンブルと意思疎通をしなければならず、さらに彼が盲目なので弦楽奏者はタイミングの合わせ方の確認をしていく必要があり、曲の解釈の部分までコミュニケーションを進めることができないままに時間切れとなってしまいました。
審査には弦楽奏者も加わり、コミュニケーション能力やアンサンブル能力についての意見が出されます。辻井さんの演奏については、やはりコミュニケーションの難しさから深い部分でのアンサンブルまではたどり着けなかった点が指摘されたものの、本番では非常によい演奏となり、最終的にはコミュニケーションの壁は感じなかったという評価でした。

ファイナルに残ったのは6名。ファイナルではピアノコンチェルトの演奏が課題に含まれます。
リハーサルではやはり指揮者とどうタイミングを合わせるかという問題が起こりますが、マネージャーから彼は指揮者の呼吸を聞いてタイミングを合わせることができる、と指揮者に伝えられ、大きな障害はなくなりました。本番の演奏後の指揮者のインタビューでは、「彼は素晴らしい耳を持っている。それがわかったら、目が見える演奏者とよりもコミュニケーションにかかる時間は短かった。」と語っていました。

弦楽アンサンブルの時もそうでしたが、共演者は盲目のピアニストと演奏することに最初は戸惑いタイミングの合わせ方の確認を入念にしたがるのですが、辻井さんはあまり心配していないように見えました。そして、本番後には共演者もそれが杞憂だったことを口にしていました。耳からの情報で音楽上のコミュニケーションが成立することを知っている辻井さんとの演奏を通して、共演者も「聞く」というコミュニケーションが本番の演奏では大切だということに気づいていく、という場面が非常に印象的でした。

コンクールで金賞を受賞したのは辻井さんと中国の19歳の青年の2人でした。
才能ある若者達の演奏は時にはなっぱしの強さが感じられるものですが、辻井さんの演奏にはそういったところがなく、作曲家と対話し素直に表現しているように感じられ、将来性を重視するこのコンクールの受賞者にふさわしいものでした。

そして、私がもうひとつ印象に残ったのは、このコンクールにかかわる人々の姿でした。
例えば、12名のセミファイナリストと共演した弦楽四重奏奏者、6名のファイナリストと共演したオーケストラと指揮者。出場者それぞれを公平に、そして最高の演奏ができるようサポートするのは並大抵のことではないと思います。
辻井さんのホストファミリーや出場者のリサイタルの観客達、フォートワースの人々が、若者が世界に出て行く道を開くこのコンクールが開催される町であることを誇りに思っているところも素晴らしかった。

コンクールを勝ち進む出場者は観客の反応に鼓舞されてさらに力を発揮し、成長していくように見えました。むしろ、そういう部分も評価の対象になるように感じました。辻井さんの最初のリサイタルでは観客の反応は素晴らしかったものの、プロの批評家からは個性が感じられないと辛口の批評を受けていました。それでも彼は最後に優勝した。
著名な審査員を揃えればいいコンクールになるのかといえばやはりそうではない。このコンクールはフォートワースの観客の存在なしには成立しない。そう感じました。

以前から私が思っていたことがあります。上質な観客であることも音楽にかかわるひとつの方法だと。それは評論家顔負けの批評をする観客である必要はなく、かといって何でもブラボーでもなく、自分の耳を信じて音楽を聴くことなんじゃないかな、と思うのです。そしていい演奏には最高の拍手を贈る。次の演奏会を聴きに行く。それが音楽家へのサポートのひとつなのではないかと思います。

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by fumiko212 | 2009-11-23 01:25 | 音楽 | Trackback(1) | Comments(4)