カテゴリ:-夏の金沢紀行2009( 14 )

夏の金沢紀行 その10 近江町市場

美術館からいったんホテルに戻り、荷物をピックアップして近江町市場へ。雨足が強くなってきた。
海鮮丼が食べたかったんだけど、ケーキも食べちゃったしなーとウロウロしていたらガイドブックに載っていたコロッケ屋を発見。甘エビコロッケを発作的に食べてしまう。クリームコロッケだと思っていたらポテトコロッケに甘エビがゴロゴロ。おいしいけどやっぱりクリームのほうが合うと思うなー。しかも益々海鮮丼を食べられないお腹になってしまった。
海鮮のお店がいくつも並んでいて、わずかながらカニも置いてあるけど、冷凍モノ?魚は新鮮そうだけど、中には「千葉産」と書かれたものもあって、やはり夏はあまり期待できないのかも。
いずれにしても生ものは買えないので、朝食に食べた加賀野菜を買って帰ることにする。市場のアーケードの中の八百屋は全体的に値段設定が高いので、アーケードの入口に臨時で出ているような出店で物色。ここが値段が安く、質も良さそうだった。

買ったのは、加賀野菜ばかり5種。
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裏が紫色の葉っぱは金時草。先日、親戚の畑で収穫した熊本県産の水前寺菜にそっくり。酢の物にすると葉の裏の赤紫がきれいに発色します。ちょっとねばねばしている。シャキシャキしておいしい。
打木甘栗南瓜はちょっと水っぽい感じの小ぶりな南瓜。中も普通の南瓜よりもオレンジ色をしている。辻口カフェにも「ソレイユ」という打木南瓜を使ったケーキがありました。
加賀胡瓜は瓜のような食感。種を取って、生で酢の物などにしてもいいし、煮てもいいとのこと。煮ると冬瓜の皮に近い部分のような食感。生だと胡瓜よりも身が締まっていて噛み応えがある。
小ぶりなナスはへた紫茄子。へたの下まで紫色なのが特徴。
中央はつるまめ。いんげんのように胡麻和えでもなすと一緒に煮てもいいとのこと。外に産毛が生えていて見た目枝豆のようでもある。特別おいしいものではなかったです。

買い物を済ませると、外はひどい土砂降りになっていた。アーケードの側溝から水が噴出している。ゲリラ豪雨。地下をくぐってバス停まで移動し、何とか濡れずに駅まで移動。駅ビルでお土産を物色して、結局何てことない海鮮丼を食べ、空港へ。お土産は駅ビルよりも空港のほうが充実していたかも?
飛行機から富士山を眺めつつ、2日間の金沢旅行は終了。短い時間だったけど、バラエティに富んだ楽しい旅でした。

おわり
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by fumiko212 | 2009-08-02 16:50 | -夏の金沢紀行2009 | Trackback | Comments(2)

夏の金沢紀行 その9 辻口カフェふたたび

展覧会を見た後は、辻口カフェを再訪。
食べたのはこれ。(ケーキの説明はお店のHPから)
セルノワ:能登塩のタルトキャラメルにクレームショコラノワゼットと香ばしいアマンドヌガーを重ねました。
ヴォーグ:爽やかな口当たりのムースフロマージュの中に能登の赤ワインを使ったイチジクのコンポートとショウガのビスキュイ。
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中はこんな感じ。
b0031055_233756.jpgb0031055_23371398.jpgここのケーキは全体的に甘すぎないのがすごくいいです。キャラメルの方はナッツ系の味が充実していてすごく好きな味。ムースフロマージュのほうはドライイチジクのコンポートが入ってました。このムースフロマージュが絶品だった!あー、また食べたい。次回も絶対に行きたいと思います。
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by fumiko212 | 2009-08-01 23:41 | -夏の金沢紀行2009 | Trackback | Comments(2)

夏の金沢紀行 その8 アンリ・リヴィエール展@石川県立美術館

b0031055_22453569.jpg前日、辻口カフェを訪れたときにすごい情報をゲット!辻口カフェの入っている石川県立美術館ではフランスの版画家、アンリ・リヴィエールの展覧会が始まったばかりとのこと。リヴィエールについては以前ここで書いたのですが、日本の浮世絵に影響を受け、下絵、彫り、摺り、をすべて一人でこなした木版画作品を残している版画家です。ニューオータニ美術館が「エッフェル塔三十六景」(リトグラフ)を所有しており、数年前にそのシリーズの一部を見てから、気になっていた版画家でした。
先日のパリ旅行のときに、パリのフランス国立図書館で企画展が開催中で、是非行ってみたいと思っていたのですが、時間切れで果たせず。それが金沢で見られることになるとは!すごいめぐり合わせに興奮しました。フランス国立図書館やオルセー美術館から作品がきているとのこと。

最初の展示室では、木版画を始める前の作品が並んでいます。カフェ・シャノワールで上映されたという影絵作品やそれを本にするための絵画作品、楽譜に絵をつけた作品など。夜の海を船が出港する情景や、牛追いの情景など、幻想的な風景画を背景にした影絵の数々は異国情緒があふれ、趣があります。
リトグラフの大型作品がいくつか続いた後、北斎や広重に影響を受けたと言われる、ブルターニュの風景を描いた作品群が続きます。木版画では海を描いた作品が多くありました。日本の浮世絵のような精密な表現はないものの、柔らかな波、岩に砕ける波など、多様な表現を模索しています。
富嶽三十六景や東海道五十三次にあるような、季節、時刻、天候の移ろいを題材にし、そこに暮らし、働く、普通の人々の日常を織り込んだ作品群を見ていると、時代や国が変わっても、自然とともにある人々の営みは変わらず、そしてその光景は郷愁を誘うものなのだな、としみじみと感じます。
特に印象に残っているのが「時の魔術」というリトグラフのシリーズ。場所を明記せずに描いた1日の時、天候の移り変わりを題材に描いたシリーズで、「満月」「上弦の月」「夜明け」「黄昏」「日没」など、太陽や月の光の変化や雨や風をテーマにした作品で構成されています。光の変化の表現が素晴らしかった。
念願の「エッフェル塔三十六景」全作品も展示されていました。この作品は最初の3枚を木版画で制作したところで、あまりに時間と手間がかかる木版画での制作続行を断念し、最終的にはリトグラフで全作品が刷られています。日本の大判の浮世絵の半分くらいのサイズの小さな作品で、建設中のエッフェル塔、エッフェル塔の上からの風景、セーヌ川越しの遠景、など、エッフェル塔のあるパリの町を様々な角度から捉えた作品が続きます。パリの風景を描いた油絵作品は多いですが、版画作品は色使いや線がやわらかくなり、洗練された印象でした。
展覧会は神奈川県立近代美術館 葉山、山口県立萩美術館・浦上記念館を巡回します。多分、葉山には行けないから、金沢で見られて本当にラッキーでした。
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by fumiko212 | 2009-08-01 23:20 | -夏の金沢紀行2009 | Trackback | Comments(2)

夏の金沢紀行 その7 ホテルと朝の散歩など

b0031055_22154590.jpg今回宿泊したホテルは、金沢城公園に隣接して建つ白鳥路ホテル。温泉があって、兼六園や21世紀美術館、東茶屋町、近江町市場など観光名所に歩いていける好立地、古いホテルのようでしたが、最近改装したばかりなので内装は新しいです。朝食には加賀野菜を使ったお惣菜が並び、楽しめました。ホテルの人たちもおおむね感じが良い。
朝、ホテルから兼六園に抜ける遊歩道「白鳥路」を散歩しました。白鳥路の片側には小川というか水路になっていて、ホテルスタッフの手作りマップによると、6月下旬から7月上旬には蛍が見られるのだとか。7月下旬にもなってしまうとさすがに見られないかな、と思っていたのですが、遊歩道の入口にある掲示板に「昨夜の蛍観測数 3匹」と表示されていました。残念。って、3匹じゃ行っても見つけられなかったけど。
この日の目的地は県立美術館。開館まで20分ほど時間があったので、9時からオープンしている21世紀美術館のタレルの部屋を再訪。この日も曇り空だったけど、風で雲が流れていた昨日と違って天窓の外は扁平な真っ白な空でした。益々スクリーンのようでこれは本当に空なんだろうか?と思えてくる。しばらく眺めていたら鳥が1羽横切っていった。
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つづく
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by fumiko212 | 2009-08-01 22:29 | -夏の金沢紀行2009 | Trackback | Comments(0)

夏の金沢紀行 その6 加賀料理ディナー

北陸に来たらやっぱり楽しみはおいしい海鮮物にありつけそうってこと。金沢といえば松葉蟹ですが、今はシーズンの裏側。この時期だと岩牡蠣が旬なんだそうですが、牡蠣は2度のノロ体験でどうも腰が引けてしまう。とにかくおいしいものは地元っ子に聞くのが一番、ってことで、ここでも金沢出身のmちゃんを頼りました。いくつかお勧めの候補の中から、ホテルから徒歩圏内で、老舗の料亭がやっている姉妹店の加賀料理のお店を予約。かりん庵というところです。5000円の一番リーズナブルな懐石コースをオーダー。
b0031055_20314124.jpgb0031055_20321855.jpgテーブル席の店内からはお隣の料亭の庭が見えるつくりになっていて、そこにも兼六園にあったような立派な灯篭や石が見えました。ビールの泡がフワッフワ。
そして、お店の名前にちなんだかりん酒が食前酒に出てきました。これはコースに含まれています。
b0031055_203397.jpg先付けというのかな。1品目は蓮根豆腐。涼やかな器で登場。蓮根は石川県の特産品みたいです。ぷるんとした食感がおいしい。
b0031055_20461544.jpgお造りは、ガンド、ヒラメ、甘エビ。ガンドはブリの若いのということで、東京で言えばハマチですね。感激のおいしさとはいかなかったかなー。普通においしかったです。笑
b0031055_2049924.jpgお吸い物は海老しんじょう。薄切りの冬瓜とじゅん菜の浮き実が嬉しい。どっちも大好きな食材。さわやかでおいしかった。
b0031055_205306.jpg焼き物はスズキ。蓼焼きといっていました。これも普通においしかったです。
b0031055_20575232.jpg煮物だけは2つから選べます。こちらは穴子のひろうす。
b0031055_205850100.jpgそしてこちらが加賀料理といえば、の治部煮。鴨やすだれ麩、よもぎ麩、竹の子、しいたけ、いんげんなどがだしで煮含めてあってあんでとじてあります。そういうお料理。この鴨肉がすごくおいしかった。だしももちろんおいしかったし、お麩もおいしかったなー。金沢で治部煮を食べるのは2度目ですが、学生時代に観光客相手の店で食べた治部煮はそんなにおいしかった思い出がない。やっぱりこういうお店で食べるとおいしいんですねー。
b0031055_2124668.jpgお肉も出てきます。牛のたたき。鴨に続いてこの牛もおいしかった!金沢は肉もおいしいのかー。シャッキリした薬味を包んでポン酢をつけていただきます。
b0031055_2155291.jpgお食事はひじきごはんでした。
b0031055_2172473.jpgデザートはスイカのゼリー。スイカのシャリシャリした食感がおいしかったです。
b0031055_2175771.jpgデザートというかお抹茶と一緒に出てきた麦羊羹。素朴なおいしさ。器のビンテージガラスっぽい感じが素敵。
b0031055_2185183.jpg最後はお抹茶で〆。ご馳走様でした。
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by fumiko212 | 2009-07-30 21:09 | -夏の金沢紀行2009 | Trackback | Comments(0)

夏の金沢紀行 その5 オーケストラ・アンサンブル金沢と安永徹さん

2階バルコニーの程よい位置に席を確保してホール内へ。ホール全体が木で覆われた、見るからに良い音がしそうなホール。先日の武満ホールよりも小ぶりなので、室内オーケストラの演奏を聴くにはちょうど良さそう。

ホールの入口には「本日の演奏会はCDのための録音を行います」の表示。おおっ。益々ついてる!
ソリストとプログラムは、

リーダー&ヴァイオリン:安永 徹
独奏:市野あゆみ(ピアノ)
    藤井幹人(トランペット)
    加納律子(オーボエ)
    柳浦慎史(ファゴット)
    ルドヴィート・カンタ(チェロ)

シューベルト:交響曲 第5番 変ロ長調 D.485
ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲 第1番 ハ短調 op.35
ハイドン:協奏交響曲 変ロ長調 Hob.Ⅰ-105

最初のシューベルトの5番は安永さんがコンマス席で弾き降りです。指揮者がいないからか、みんなが一つになろうっていう空気がすごく感じられて、何よりも弦の音が東京で聴いたときと全然違う。とにかく鳥肌もののいい音なんです。コーラスをやっている母が、上手い人が1人はいると、全体がひっぱられて良くなるのよねー、と言っていましたが、安永さんの音がピーンと聞こえてくる、というのでは決してなくて、全体がとてもいい音で鳴っているんです。その後の2曲もとてもエキサイティングな演奏でおもしろかったんですが、この日のプログラムでは私はこの曲が一番素敵だと思いました。多分、オーケストラにあった曲だったんですね。ソリストとしての安永さんも聴きたいけど、コンマスとして安永さんが入った演奏が聴けたという意味でもとても心に残る演奏でした。

2曲目のショスタコーヴィチのピアノ協奏曲ではピアニストの市野あゆみさんが登場。安永さんの奥様ですね。この曲は、ピアノ協奏曲ですが、トランペットのソロも入ります。トランペットは楽団員の方。
先ほどのシューベルトとはうって変わって、緊張感あふれるエキサイティングな演奏にドキドキです。クラシックというよりはジャズを聴いているようだったな。もちろん旋律はクラシックなのですが。途中、楽章間に客席から携帯の着メロが聞こえるという悪事がおこり、市野さんの表情が凍りついたものの、その後も緊張の糸が切れることはなく、演奏は益々冴え渡っていきました。トランペットの藤井さんも負けじと切り込んでいき、アイコンタクトも指揮もないのにバッチリと息のあった演奏。曲が終わるやいなや、市野さんが藤井さんのところまでひな壇を上がっていき、お互いを称えあう名演奏でした。

3曲目は、バイオリン、チェロ、オーボエ、ファゴットの4人のソリストによる協奏交響曲。こういうタイプの曲を聴くのは初めて。ハイドンといえば、ザ・古典なイメージだったのですが、この曲がまた、ビッグバンドジャズのような演奏で、すごく楽しい。いえ、旋律はもちろんクラシックなんですが、ソリストがメロディーを引き継いでいく様子がジャズっぽいんです。ヴァイオリンのメロディをチェロがギリギリの高音で追いかけたり、チェロをオーボエが追いかけたり。待ちに待った安永さんのソロもたっぷり。温かみがありつつも澄んでいて、すーっと気持ちよく響いてくる感じ。それでいて大きなうねりみたいなものも感じられる。ソプラノに例えると、キラキラーッと高いのでも、やたらゴージャスなのでもなくて、安定してふくよかで、すーっと中に入ってきて奥の方で響く感じ。言葉の表すのが難しいのですが、もっともっと聴いていたかったな。

こんな感じで、それぞれに個性のある3曲のプログラムが終了して、アンコールへ。安永さんから「アンコールでは管楽の皆さんと一緒に演奏できる曲を、と考えているのですが、私が弦楽をやっているものですから、どうしても弦楽の曲になってしまうんですが、今年もやっぱりそうなってしまいました。」とお話があって、プッチーニの「菊」という曲を演奏されました。「プッチーニといえばオペラですが、こういった弦楽四重奏曲も作曲しているんです。この曲のメロディーは後のオペラ『マノン・レスコー』に入っています。」と解説もしてくださいました。このお話しぶりがすこぶる穏やかで、ベルリン・フィルのコンマスというタフなポジションを長年勤められ、多くの一流音楽家の信頼を集めていたお人柄が感じられました。

終演後は、ロビーにソリストの皆さんが集まって、サイン会が開催されました。安永さんに「東京ではコンサートをされないんですか?」と伺ってみたのですが、「予定を把握していなくて、ちょっとわからないんです。」とのこと。ちょっと前に検索したときは、地方都市のコンサートばかりだったんですよね。アンサンブル金沢とは定期的に共演されているようなので、一緒に東京に来てもらいたいです。

それにしても、その日に思い立って、ふらっとホールを訪れて、こんな素敵なコンサートが聴けてしまうなんて、金沢ってなんていいところなんだろう!東京だったら、早くからチケットを買って予定しておかないと、なかなかいいコンサートは聴けないですよね。このコンサートが、今回の旅をすごく充実したものにしてくれました。

最近、東京でのストレスだらけの生活に心底疲れてます。朝の満員電車、休日の渋滞、いつでも混雑している美術館、早くから予定を決めないと見られないコンサートやお芝居。その予定に仕事が重ならないかヒヤヒヤして、重なったらガッカリして。まあ、仕方のないことですが、それに負けてすっかりコンサートや美術展に行かなくなってしまった今、選択肢は減ってしまうかもしれないけれど、東京を離れた方が人間的な暮らしやいい芸術にじっくりと接することができるんじゃないかな、と考えてしまう。でも、結局私のような人間は東京にしか暮らせないのかな、と諦め混じりに思っているんですが。
つい最近まで、日本の地方都市を旅行して3日もするとソワソワと東京が恋しくなってしまうタイプだったんですが、私も少しは大人になったってことなのかな。金沢の魅力がそう思わせたのかも。

こんな魅力的な演奏を定期演奏会で聴ける金沢の人たちがとても羨ましかったコンサートでした。

ちなみに、今回とまったく同じプログラムのコンサートが9月13日に札幌交響楽団との共演で行われます。札幌の皆さん。(というか、せさん!笑)きっと楽しめると思いますので、ご都合が合えば是非いらっしゃってくださいっ!kitaraもいいホールと聞きますので、きっと素敵な演奏になりますね。私は、先日録音されたCDの発売を楽しみに待ちたいと思います。
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by fumiko212 | 2009-07-29 21:50 | -夏の金沢紀行2009 | Trackback | Comments(4)

夏の金沢紀行 その4 オーケストラ・アンサンブル金沢

オーケストラ・アンサンブル金沢。室内管弦楽のオーケストラとして1988年に設立され、岩城宏之さんが亡くなる2006年まで音楽監督をされていました。家にも何枚かCDがあったので、その存在は知っていたのですが、井上道義さんが岩城さんの後を引き継いで音楽監督になってから、一度演奏会を聴いてみたいと思っていました。
21世紀美術館に行くときは、アンサンブル金沢のコンサートも一緒に聴けたらいいな、と思っていたのですが、なかなかタイミングが合わず、実現しそうもなかったので、先日、アンサンブル金沢が東京公演を行ったときに聴いてきました。
室内管弦楽の演奏会は初めてで、小さい編成ながらベートーベンの交響曲を演奏してしまうことにまずビックリ。弦楽は全体が一つの楽器のようにまとまったハーモニーを優雅に奏で、そこに管楽器の音がきりっと響く、派手さはないけれど澄んだ印象の演奏でした。アンコールはその日の演奏会場「武満ホール」にちなんで、武満のワルツを演奏したのですが、弦楽だけのこの演奏が鳥肌ものの美しさだった。井上さんのアンコールの選曲っていつもセンスが良いんだけど、この日もそうでした。

そんなわけで、東京でコンサートを聴くことができたので、今回はアンサンブル金沢の演奏会はチェックせずに飛行機のチケットを取っていました。でも一応、と調べたら、滞在中に演奏会があることが判明。しかも、先日、ベルリン・フィルを退団したばかりの安永 徹さんがリーダー(コンマスとソロを務め、弾き降りする)で登場するとのこと。これはすごいチャンス!しかし、演奏会は午後3時からと微妙に中途半端。美術館は1日かけてじっくり見たいし、この日は早起きだから、コンサートで寝てしまうかも…。ということで、旅程には入れないことに。

あー、長い前置き。スイマセン。もうちょっと前置きが続くのですが、そんなわけでコンサートのことは半分忘れて金沢入りしました。金沢に着くと曇りの予報に反して早くも雨が降り出している。今日は町歩きは楽しめなさそうだな。と、そこで思い出したのがコンサートのこと。時間も場所もうろ覚えの状態だったので、観光案内所で開演時間とホールのボックスオフィスの電話番号を教えてもらって、後は観光の状況と疲れ具合で決めることに。
兼六園、21世紀美術館と観光しても、まだお昼をちょっと回ったところ。これから辻口カフェでケーキを食べてからでも充分開演時間に間に合いそう。ボックスオフィスに電話すると、当日券は買えるとのこと。ということで、100円の兼六園シャトルバスに乗って駅前の県立音楽堂を目指しました。バスの中で貪欲に睡眠をむさぼりながら…。

つづく
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by fumiko212 | 2009-07-29 20:12 | -夏の金沢紀行2009 | Trackback | Comments(0)

夏の金沢紀行 その3 ル ミュゼ ドゥ アッシュ KANAZAWA

旅行の前に、金沢出身の友人mちゃんに、お食事&スイーツ情報をお願いして、教えてもらったのが「辻口カフェの棒茶ロール」。へえー、辻口という和菓子屋さんがやっているカフェの和スイーツのことかな?と思ったまま、詳細を調べるのを忘れたまま旅立っちゃいました。飛行機に乗ってから、あ!棒茶ロールってナンだったんだ?と現地入りしてから携帯で検索。私の了解で半分あっていたんですが、いや、大きく違っていたともいえる。
正解は、あのパティシエの辻口さんプロデュースで県立美術館内にオープンしたカフェで食べられる、加賀食材を使ったスイーツのことでした!しかも昨年の10月にオープンしたばかり。これはぜひとも行ってみなければ。

21世紀美術館とはうって変わって落ち着いた雰囲気の県立美術館。天上の高いロビーの一角に、黒を基調としたインテリアの洗練された雰囲気のカフェがあります。一面ガラス張りの窓からは緑の深い美術館の庭が見渡せ、革張りのテーブルやすわり心地の良い椅子、後から知ったのですがカウンターや天井には輪島塗が施されているのだとか。そんなセンスの良い店内に美しいスイーツがずらり。胸が高鳴ります。(しかし、辻口氏のポートレートがデカデカと掲げてあるのがちょっとなー。このセンスにいまいち馴染めなくて、今まで辻口スイーツってもらいもののロールケーキしか食べたことがなかった。)

席に着く前に、まずはショーケースの中からケーキを選ぶように促されます。この作業がつらいのなんの。だって全部すっごくすっごくおいしそうなんだもん!お店の人にお断りして、全ケーキを撮影してきました。まずはこれを見てくださいっ!ケーキの詳細はここに出ています。このリンク先、やばいです。
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せっかくだから加賀食材を使ったものを選びたいんだけど、それ以外もおいしそうだし、もー、迷いに迷って、1つは友人のお勧めに従い「加賀棒茶ロール」。もう一つは「ルージュエノアール」に決定。こっちは加賀食材は使われていないのですが、フランボワーズとチョコレートが層になったこのケーキが好きなので。でもチョコの部分にアールグレーの香りがプラスされているのが他とちょっと違います。実は頼んだときはアールグレーが余計なんじゃ?と思ったのですが、これがっ!アールグレーの香りがチョコの強さを緩和して、フランボワーズとのバランスがさらに良くなってる。スイーツの食材としては目新しいものではないのに、組み合わせを一ひねりすると新しい味になる。このケーキ1つで辻口氏の独創性の高さを実感。「棒茶ロール」はふんわりと軽い食感で、ミルクの風味たっぷりの甘さ控えめの生クリームがおいしかったです。
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モン・サン・クレールまで自転車でひょいと行ける距離のところに住んでいながら、金沢で辻口スイーツにのめりこむことになるなんて。結局、翌日も行っちゃったんですよ。そのとき食べたケーキも絶品だったなー。写真は後日。お楽しみに!

つづく
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by fumiko212 | 2009-07-28 21:14 | -夏の金沢紀行2009 | Trackback | Comments(2)

夏の金沢紀行 その2 金沢21世紀美術館

兼六園を小1時間散歩したあとは、いよいよ旅のメインイベント、金沢21世紀美術館へ。

b0031055_20232761.jpgb0031055_20234462.jpgまずは屋外作品から。
空豆のような、白玉団子のような、シルバーのオブジェが可愛らしい。
b0031055_20252194.jpg円形の美術館の建物の回りは芝生に覆われていて、あちこちにこんなラッパが突き出しています。ラッパは2つ組になっていて、地中でパイプで繋がっているそうで、呼びかけるとどこかのラッパに声が届く、という仕組み。ちなみにこの2つは仲良く並んでいますが、パイプは繋がっていませんでした。みんなで繋がっているパイプを探すのも楽しいかも?

館内は無料展示エリアと有料展示エリアに分かれています。基本的に企画展は有料、常設展は無料。でも小さな企画展は無料だし、常設でも、人気の「スイミング・プール」に潜るには企画展のチケットが必要です。

現在開催中の企画展は「愛についての100の物語」。展覧会は8月末までの開催なのですが、8月から始まる横尾さんの展覧会の準備のため、展示スペースが半分に縮小されていました。
展示は1つの展示室に1作品という贅沢なもので、例えば展示室1は、薄暗い部屋に舟越桂さんの彫刻が1点だけ。作品との対話が実現する空間です。
タイトルや作家名をメモしてこなかったのですが、自分の心拍数を電球の瞬きに移し、天井からぶら下げた300個の電球が、300人分の鼓動で瞬く作品が印象に残りました。部屋に入ると、300個の電球が瞬いているのですが、片隅にあるセンサーを両手で握ると、いったん全部の電球が消えます。しばらくすると目の前にある大きな電球が自分の鼓動の速さで瞬き始め、それが天井から吊り下げられた電球の1つに移ります。そこから1つずつ電球が灯り、私の前にセンサーを握った300人の鼓動と一緒に部屋全体の電球が瞬く、という作品で、自分の鼓動が天上の電球に移り、ほかの人たちの鼓動とともに瞬きだす瞬間は感動的でした。そして、次の人の鼓動が加わると、自分の鼓動は一つとなりの電球に移っていくのです。たくさんの人に囲まれて、それぞれの人と繋がっているようで、じわっときました。
他にも、古い窓をバベルの塔の様に積み上げた作品や、エジプトの遺跡のような巨大な壁面に黒々と開いた大きな穴(実際は表面に描かれている?)を見上げる作品等が印象に残っています。企画展では、たくさんのワークショップやパフォーマンスも行われていて、近くに住んでいたら、いろんな形で美術館とかかわれそうで、羨ましい限りでした。

さて、いよいよ念願の「スイミング・プール」の中に潜ります。アルゼンチンのアーティスト、レアンドロ・エルリッヒの作品。
雨降りだったので、水面に落ちる雨粒が輪を描いていました。
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もちろんここで記念撮影。子どもたちはおおはしゃぎ、大人もみんな嬉しそうです。
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今度来たときは青空を見上げてみたいなー。雨には雨の良さがありましたけどね。
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外に出ると一瞬雨がやみ、プールサイドに出ることができました。(雨天だと出られません。)
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下に潜っている人たちがこんな風に見えます。知らない人同士なのに、なんだかお互いに嬉しそうに手を振り合います。この作品、何てことないのにみんなが大好きな理由がわかった気がしました。ここにいると、自然と笑顔になってしまうんですよね。
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これも企画展の一部かな?床一面に塩で幾何学的な模様を描いた作品です。製作過程を思うと気が遠くなります。
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これも作品の1つ。できたひょうたんは乾燥させて楽器にするのかな?
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続いて、企画展示室で編み物作家の広瀬先生と西山美なコさんのコラボ作品「ニットカフェ・イン・マイルーム」を鑑賞。カラフルなニットのコサージュで覆われたラブリーな部屋でした。ニットのコサージュを編むワークショップが開催されていて、自分の編んだコサージュが作品の一部に使われるとのこと。時間があれば参加したらおもしろいかも。

美術館を半周したところで、こちらも念願だったタレルの部屋に到着。白い漆喰の壁と石の床で覆われたがらんとした部屋に入り、壁際の石のベンチに座って天上を見上げると、そこには明るい空が切り取られ光っていました。天上のつくりが不思議で、天上の厚みがまったく見えないので、平らなスクリーンのように見えてくるのです。
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この窓から空を眺めるのは、波を見ているように、いつまで見ていても見飽きることがない。夕暮れ時に空の色が変化する様がとても美しい、という話なのですが、今回は日没体験はできず。作品名は「ブルー・プラネット・スカイ」。ここは晴れた日にもう一度訪れたいです。
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ここも素敵です。友禅柄の壁画。華やかです。
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椅子もかわいい。
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最後に中庭にあるパトリック・ブランの「緑の橋」。金沢の気候に適した70種の植物が植えられているそうです。この先、どんな風に変化していくのでしょうね。
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こうしてみると、かなり盛りだくさんですが、展示スペースが半分になっていたこともあって、もうちょっと見たい!というボリュームでした。全展示スペースがオープンしていれば、ちょうど良い広さかな。
ミュージアムショップは書籍がとても充実していました。ミュージアムカフェはもうちょっと頑張って欲しい。ここではとりあえずランチをして、絶品金沢スイーツを求めて、県立美術館に移動。こっちのミュージアムカフェはすごいですよ~。お楽しみに!

つづく。
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by fumiko212 | 2009-07-27 21:44 | -夏の金沢紀行2009 | Trackback | Comments(4)

夏の金沢紀行 その1 雨の兼六園

6月で切れてしまうマイルを消費するために、国内でどこか行きたなー。そこで、選んだ行き先は金沢。
21世紀美術館ができてから、行きたい、行きたいと思いつつなかなか機会がなく、今回やっと実現しました。
土日に出かけてしまうと、翌週、体が持たないので、土曜日は朝一便でたっぷり滞在し、日曜日は夕方早めの時間に帰ってくることに。正味1日半の金沢滞在でした。

b0031055_19484055.jpg5時起きで羽田に向かい、金沢市内に到着したのが朝の9時半。小雨のぱらつく中、ホテルに荷物を預けて、まずは兼六園へ。
外国人観光客が多かったのが印象的でした。金沢を訪れるなんて、かなり日本好きの外国人なのでは?
b0031055_19544373.jpg兼六園といえばここ。ことじ灯篭です。2本の脚が特徴的ですが、なぜ、この石灯籠がこんなに有名なんでしょうね?それというのも、兼六園の中には、そこここに立派な灯篭が立っているのです。
b0031055_19531777.jpgb0031055_19533298.jpg例えばこんな感じで。でも、こうして写真を並べてみると、やっぱりことじ灯篭は洗練された形に見えます。
b0031055_19553456.jpgb0031055_19554424.jpgちょっと早い気もしましたが、お十時ということで、お抹茶とお菓子をいただきました。園内の時雨亭にて。お抹茶セットは700円。
b0031055_1957996.jpgb0031055_19572194.jpg時雨亭の縁側からの眺めはなかなか素敵です。
b0031055_19583034.jpg兼六園を訪れたのは、実に18年ぶりだったのですが、園内の木々がかなり傷んでいるのが気になりました。もちろん手入れは行き届いているのですが、木々にも寿命があるようで、それだけ歴史が長いということですね。

この時期は花が何もない季節だったのが少し残念でしたが、しっとりした園内を朝一に散歩して、雨降りでしたが清々しい旅の始まりになりました。

つづく
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by fumiko212 | 2009-07-27 19:03 | -夏の金沢紀行2009 | Trackback | Comments(0)