2011年 06月 29日 ( 1 )

江戸川競艇場でムットーニ♪

一般公開で常設展示されているムットーニ作品はそう多くないのですが、江戸川競艇場のアートスペースではオートマタ作品からオルゴール、キネトスコープ、デザイン画など、非常に充実したコレクションを所蔵しています。昨年の秋、yさんがこのコレクションを含む競艇場の所蔵作品を鑑賞するアートツアーを予約してくださり、念願かなって訪れることができました。(アートツアーは一般に公開されているもので、予約しようと思えば誰でも予約できる、のですよね。それでもなかなかきっかけがなかったのでこの機会をいただけて感謝です。汗)

競艇場に着くと、ツアー料金1000円也を支払って、ツアーの出発地点であり、ムットーニを含むアート作品が展示されている貴賓室的なお部屋で無料のドリンク類をいただきながらしばし待機。

ツアーガイドのお姉さんが登場して、その日のツアーメイト10名ほどでツアースタート。ムットーニ以外にも主に現代の日本人アーティストの作品が多数展示されており、その作品の成り立ち、コンセプトなど説明を受けながら作品を一つ一つめぐっていきます。自由に手にとって鑑賞できる作品もあり、美術館とは一味違った鑑賞ツアーにムットーニにたどり着く前から盛り上がりました。

ムットーニ作品はいくつかあるのですが、キネトスコープ1点を除いて、すべて1つの小部屋に展示されています。ムットーニさんは競艇場さんが展示用の祠を作ってくれた、とおっしゃっていたのですが、まさに雰囲気は祠っぽい。HPによると「Altarino di Angelo」(天使の小さな祭壇部屋)とムットーニ氏が名づけた、と書いてありますが、ムットーニさんは「祠、祠」とおっしゃっていました。笑

祠の正面奥にガラス張りのスペースがあり、そこに「無原罪の宿り」が展示されています。銀座ミキモトでの個展のときに発表された作品でミキモトパールを抱いたヴィーナスが小箱から現れるピュアな美しさにあふれた愛らしい作品です。
私はそのミキモトでの個展に行けず、この作品は幻だったか、と残念がっていたのですが、かつて競艇場が展示スペースの改修工事をされたときに、「先生、改修工事中、この作品を自由にお使いください。」と社長さんが超太っ腹なことをおっしゃられたそうで、そのときちょうど開催されていた原宿での個展で見ることができたのでした。今回は本来の居場所である祠の中で光を放つヴィーナスを間近に少人数で親しく見ることができました。動かすときはガラスの扉を開けてくれるので、じかに作品を見ることができます。

私がムットーニの大ファンであることを知るyさんのお計らいで、更にじっくり作品と対面させていただき大感激でした。ありがとうございました。

キネトスコープは自分でスイッチを入れて鑑賞する作品ですので、一人ずつ順番に鑑賞。八王子夢美術館の1度目の展覧会のときに展示されていた作品です。オルゴールなどもじっくり。もー、大満足です。

この展示スペースには私の好きなもう一人のアーティストのコレクションも展示されています。スコープ作家、桑原弘明さんの作品。
展示方法が素晴らしく、ファイバースコープのようなものでスコープの明かり取りの窓すべてに1つずつライトがセットしてあり、自由にスイッチを入れて灯りの位置を変えながら鑑賞することができるのです。ギャラリーでの個展では作家さんご本人やギャラリーのスタッフさんがペンライトでそれぞれの小窓を照らしてくださるのですが、もう一回こっちの窓からの灯りを見たいな、というときに、人様にやっていただいているともう一度こっちも観たいなどとはなかなか言い出せないので、思う存分鑑賞させてもらって大満足です。

競艇場さんでの展示を観た1ヶ月ほど後に京橋の画廊で桑原さんの個展があり、そこでご本人にお会いできたので、競艇場さんで見てきましたよ、というお話をさせていただきました。ちょうどギャラリーでお正月のレースに合わせた江戸川競艇場アートツアーの募集をしていたのでその話になったのですが、私が「舟券も買った。」というと、桑原さんもギャラリーのスタッフさんもこの話に食いついてくださいました。笑

そうなんです。このツアーのポイントは競艇を楽しむレクチャーがついていて、あてずっぽうではなくちゃんと予想して舟券を買ってレースを楽しむことができるのです。しかも、有料の観覧席をキープしてくださっていて、初心者はちょっとびびってしまう競艇場の空気とは隔離された場所で安心してレースを楽しめるという厚待遇!

その前に、アートツアーはもう少しつづきます。ムットーニのある展示室の鑑賞が終わると、外の巨大な大魔神の像や一般観覧エリアにある昭和の映画看板のコレクション、現代の焼き物作家の作品(本来は偶然の失敗作だった国宝の曜変天目茶碗を人工的に作り出す作家さんの作品は、どこから観てもホンモノそっくりの天目茶碗でした。不思議だ。)をはじめとした土を素材にした作品の展示コーナーなどを観て回りました。壁面を飾る土壁アート展示では、自分の好きな作品を1つ決めて、その柄のカードをもらうと、裏に鏡リュウジさんが監修した占いが書いてあるというオマケ付き。土壁で占いて!と笑っちゃう企画ですが、真剣に自分が気に入った1枚を決めようとして鑑賞するきっかけ作りとして素晴らしいと思います。以前、コラムだか対談だったかで、今日はこの中の1枚を買うぞ、というつもりで展覧会を観るとおもしろい、という話を聞いた記憶があるのですが、それに通じるアイデアです。

こうやってご自分のコレクションを不特定多数の人に楽しく見せてくれるコレクターさんの手に渡った作品は本当に幸せだなと思います。なんて、えらそうか。いや、本当にありがたいです。

こうしてアートツアーが終了してからはいよいよレース見学。ガイドさんが競艇の知識をいろいろとレクチャーしてくださいます。各レースごとの細かいデータが出ているシートの見方もポイントを押さえて教えてくれました。
レクチャーの後は解散して、これもツアー料金に含まれているランチをいただきながら予想開始。選手の体重とか年齢、過去の成績、エンジンの過去の成績、江戸川での成績、などを見ながら己の信念でグリグリと丸をつけて行きます。そうするともうこれがきっと勝つはずっていうのが決まるんですねー。で、それらを組み合わせて電車の切符の券売機のような機械でサクサクと舟券を購入。程なくレースが始まり、あっという間に結果が出て、その予想が当たったりするんだな、これが!もー、ムットーニ以上に興奮してきた。笑

レースは本当に一瞬で終わってしまうんです。なんと言ってもスタートがかっこいい。F1の様にエンジンふかしてせーので飛び出すんじゃなくて、スタートラインのもっと手前からスタートサイン前にボートは走り出すんです。で、スタートラインを横切る時は最高速度に達してる。スタートラインを横切るタイミングはわずか決められた1秒間に限られているんです。早すぎればフライングだし、1秒を過ぎてしまっても失格なんですよ。(で、合ってますよね?)ハラハラしますよねー。どういう技術なんだろうか。ホントすごいです。
そんなこんなで1レース置きに最終レースまで3レースくらい買えたかな?まあ、私のような凡人は最終レースであっさり負けて終わりましたが、m社長はガッツリプラスで終わったそうです。さすがだ。
興奮状態で帰ってきた私を見た母は、これで競艇にはまっちゃってらどうするんだろう?と心配していました。一応はまらずに負けがこんで身を持ち崩す(っていつの時代だ?笑)こともなく過ごしてますが、またアートツアーとセットで行ってみたいです。

というわけで、ムットーニだけでなくいろいろ楽しめる江戸川競艇場。社長さんにはまたぜひともムットーニコレクションを増やしていただけたら嬉しいです。それこそ、連作丸ごととかお願いしたい!つか、ムットーニさんに水系、海モノ系の連作を作っていただいて、社長さんに買っていただきましょう!なんて。笑
yさん、素敵なアテンド、ありがとうございました!

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by fumiko212 | 2011-06-29 00:29 | アート | Trackback | Comments(2)