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ロートレックとモンマルトル展

ロートレックとモンマルトル展_b0031055_20341981.jpg銀座松坂屋で開催中の「ロートレックとモンマルトル展」に行ってきました。
この展覧会では、フランス国立図書館が所蔵するロートレックによるポスターと石版画を中心に展示を行っています。更に、ロートレックが影響を受けたとされる浮世絵版画も展示されていました。
ロートレックといえばなんといっても、ムーランルージュのポスターが有名です。彼が手がけたポスターには、ラ・グーリュ、ヴァランタン、ジャヌ・アヴリル、アリスティド・ブリュアンなど、当時のパリで名を馳せた歌手、ダンサーたちと、彼らが出演するダンスホールやカフェ・コンセールが描かれ、19世紀末のパリの文化を垣間見るようです。
一緒に展示されていた豊国や歌麿の版画で描かれていたのは歌舞伎役者、遊女などロートレックの時代から100年遡った18世紀末の江戸の風俗でした。100年の年月と地球を半周する距離を越えて、パリの画家を魅了した作品です。そういえば、ロートレックの生涯を描いた映画「葡萄酒色の人生 ロートレック」では、ロートレックとゴッホがカフェの片隅で夢中になって浮世絵版画を並べ、興奮して語り合うシーンがありました。好きなシーンです。

石版画ではロートレックの「彼女たち」というシリーズが展示されていました。これはパリの娼館での娼婦の1日を主な題材に、女性たちの生活の場面を捉えたシリーズです。このテーマのヒントになった浮世絵の作品として喜多川歌麿の「青楼十二時」という遊女の1日を描いたシリーズが展示されていました。
浮世絵がパリの画家に与えた影響は、大胆な構図や色彩だけでなく、作品のテーマにまで及んでいた、ということは、私にとって新たな発見でした。

ロートレックは好きな画家です。彼の作品からは時代の空気が伝わってくるところ、そして、描く対象への愛情が感じられるところも好きです。絵の中の世界へ入っていって、そこに生きる人々と本当に出会えるような、不思議な臨場感があるように思います。そして、何よりも、ロートレックにしか描けないものを描いていた、というところが彼の素晴らしさなんだと思います。

展覧会は22日まで開催中。割引クーポンはこちらです。
by fumiko212 | 2005-03-18 01:06 | アート | Comments(5)
Commented by oshi001 at 2005-03-18 22:17
国立ゴッホ美術館にも浮世絵が沢山展示されてました。その中にゴッホの浮世絵の模写の数点あり、印象的でしたよ。
ロートレック、ムーランルージュに反応してしまいました。
Commented by まっち at 2005-03-18 23:16 x
このロートレックのムーランルージュの絵(のポスター)、うちに大きな額に入ってます。カミサンがとても気に入って買ってきたものです。うちで一番いい場所に飾ってあるんですよ~。(ちなみにその右はキースヘリング(のカレンダー(笑))、左はカミサンが描いた絵が飾ってあります)
Commented by fumiko212 at 2005-03-19 01:09
Oshiさん
ゴッホの模写を見て(もちろん画集で)浮世絵に興味を持ったんですよ。ゴッホ美術館に行ったら是非見たい絵なんです。羨ましいなー。
ムーランルージュでロートレック気分を味わえましたか?それどころじゃなかったかな?

まっちさん
私もA3のフレームでしばらくこの絵を飾ってました。今回もこの絵ともう1つ「ディヴァン・ジャポネ」のB3のポスターを買いました。展覧会の解説によると、後ろのシルエットで描かれている人も、帽子とか髭でちゃんと誰だか特定できるそうです。
ところで、奥様は絵を描かれるんですか?おおー、画商の妻は画家だったんだー!いつか見せていただきたいです。
Commented by ps6 at 2005-03-19 09:51 x
ロートレックは私も大好きで、以前展覧会にいったときハガキをたくさんかいました。彼のサインも好きです。なんかかわいらしくて。ゴッホ展も楽しみだな~。
Commented by fumiko212 at 2005-03-19 16:04
ps6さん
>彼のサインも好きです。
HTLをくっつけてまるで囲んだようなのですか?あのサイン、私も好きです~。自分のイニシャルもあんな風にまとまらないかな?と考えてみたのですが、全然ダメでした(笑)。


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