Road to 東京国際フォーラム

マラソンのときも最後のまとめで練習記録を残していたので、第九演奏会の舞台に立つまでの練習の記録を残しておこうかな。当時、私のマラソンの練習記録を初マラソンの参考にした、とコメントいただいたと記憶しているので、誰かの役に立つかもしれない。

まず、私が参加した演奏会の詳細。

「第九と皇帝」
12月22日 東京国際フォーラム ホールA
指揮: 熊谷 弘
管弦楽:シンフォニーオーケストラ “グレイトアーティスツ” イン ジャパン
ソプラノ:日下部祐子
アルト:岩森 美里
テノール:中鉢 聡
バス:有川文雄
合唱:東京混声合唱団 / 第九を歌う会
プログラム:
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調「皇帝」作品73
ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調「合唱付」作品125 (全楽章)

「第九を歌う会」はこの演奏会のために毎年結成される合唱団で、練習は6月から本番の12月まで、原則週1回ペースで行われています。入会は練習期間中のいつからでも参加できます。私は9月の1回目の練習から参加しました。
練習は6時半~9時の2時間半。最初の20分くらい発声練習があり、休憩は大体2回入ります。11月まではパートごとに歌う場面が多いので、2時間半の間で声を出しているのは正味1時間もないんじゃないかな?という感じでした。発声練習以外は座って歌います。
また、第九についての講義を聞く会もあり、その日は歌の練習はほとんどなしでした。(8月に1回、9月に1回)

私の練習の出席状況は、9、10、11月にそれぞれ1回ずつ休み、後はすべて出席。合計出席回数は16回。幸い、私は友人達と参加したので、欠席した会も練習の録音音源を送ってもらって、次の練習までに一通りさらっておくことができました。
また、自分が出席したときも必ず録音して、通勤電車の中で1回は聞くようにしていました。ただ、地下鉄の中では先生の声があまり聴こえないので、なんとなく聞いていた、という程度です。また12月以降は練習音源を聞くことはやめてしまっていました。

私の音楽に関する経歴は、小学校の頃に習い事で3~4年間ピアノ、中学3年間吹奏楽部でクラリネット、高校では選択科目で音楽をとらなかったので楽譜を読んだのは年に1回のクラス対抗の合唱コンクールくらい。それから昨年3月からチェロを習い始めた、というかなり乏しいもの。
楽譜は音階やリズム、pやfなどの記号の意味は知っているけれど、音感がないので、ピアノで音取りをしないと歌えません。

第九を始めるに当たって準備したことは何もなし。そもそも、見学に行くつもりだった練習初日に、歌う会の方に「見学しても何もわからないからやるつもりだったら今日から練習に参加したほうがいい。」と勧められるがままに入会してしまったので、その日に楽譜を買ったくらいです。第九についても一番有名なところのメロディは知っているけれど、全部は思い出せない程度。

この合唱団では、入会時に何のテストもなく、自分が歌いたいパートに登録する、という方式をとっています。私はアルトを希望しましたが、主旋律でないので音が取れるのかとても不安でした。第九のソプラノはとても高音だということは知っていたので、自分は声が出ないだろうと思い、最初からアルトを希望しました。
第九のソプラノの一番高音は上のシですが、シは1回くらいしか出てきません。ラはそこらじゅうに出てくるので、もし、ちゃんと歌えるようにしたいのであればラが出せるかどうかで決めるといいかもしれません。
ちなみにアルトの最高音は上のミです。下は下のソだったかな?

合唱の楽譜を見るのはほとんど始めてだったので、最初はどこを歌えばいいのかもわからず、当然ドイツ語も読めず、音も取れずの三重苦状態でした。

そこで頼りになったのが、「第九を歌おう」というCD。ピアノ伴奏に合わせて各パートごとに合唱部分のみが録音されたCDで、これさえあれば楽譜が読めなくても大丈夫。実際、私も、ピアノで音取りせずこのCDを聞きまくって耳コピしたようなものです。ただ、微妙な音は耳コピだけでは正しく取れていない可能性があるので、一度はピアノなどで音取りしたほうがいいと思います。私はかなり練習が進んでから、ナチュラルの音を♯で歌っていたり、うやむやな音がいくつかあったことに気付いて、あわててピアノで全部をひいてみて、自分が思っている音が正しいのか確かめました。

ドイツ語に関しては、先生は勧めないと思いますが、カタカナですべてルビを振りました。楽譜によってはカタカナが出ているものもあるようですが、第九を歌う会で使っている楽譜には出ていません。私はネット上で見つけて参考にしました。
先ほどの練習用CDや市販のオーケストラ版のCDをiPhoneに入れる時に、ドイツ語とカタカナの歌詞をiTunesの歌詞のところに入力して、電車の中で聴くときは歌詞を見ながら聴くようにしていました。

そういう意味では、楽譜やCDと同じくらいに欠かせないツールがiPhoneでした。
練習録音はボイスレコーダーで、各種音源の再生と歌詞の確認はiPodで、練習場で音取りができていないところの確認にはピアノアプリが活躍してくれました。

本番では暗譜で歌わなければなりません。私はなぜかこのことに関してはあまり心配していませんでした。本番までの4ヶ月、毎日聴いたり、週に1度歌ったりしていれば自然に覚えられるだろう、と思っていました。実際、特に暗記するつもりで歌っておらず、前日の練習で初めて楽譜なしで歌うまでは毎回楽譜を見ながら歌っていました。12月に入ると練習でも暗譜の人が増えてきていましたが、私はあやふやなまま音や強弱などが定着してしまうのが怖かったので、ギリギリまで楽譜を見ながら歌っていました。ただ、本当に暗譜できていたかといえばそうではありません。pやf、クレシェンド、デクレシェンドはきっちりとは覚えてはいませんでした。ある程度体で覚えてるのと、合唱団やオーケストラの音の流れ、そして指揮を頼りに歌いました。本当はいけないことだと思います。

12月に入って、練習録音の音源を聴かなくなったのには一応理由があって、まあ、自分のテンションが落ちていたこともありますが、マエストロの声が声楽の先生に比べて非常に聞き取りにくく電車の中では聴こえないのと、何度も注意される合唱団の間違った音よりも、ここまできたら完璧に正しい音の音源を聴きまくった方がいいと思ったからです。それから、当日はオーケストラやソリストと歌うわけですから、入るタイミングやオーケストラがどんな演奏をしているかも体に入れておきたかったというのもあり、オーケストラ版を聴いていました。オーケストラの演奏は、一番聞き取りやすくテンポも速すぎないベーム盤を聴いていましたが、実際は指揮者によってテンポや緩急の付け方がかなり異なりますので、複数のものを聴いた方がいいと思い、途中からカラヤン盤も頻繁に聴くようにしたりしました。

練習中、楽譜のどこから歌う、というのを、小節番号で指定する場合もありますが、第九には練習番号として要所要所にアルファベットでマークしてあり、それを指定されることが多いです。私が何度も書いているMというのも練習番号の1つ。これが見つけられなくて、最初の練習は辛かったです。また、「Prestissimoから」などと、リズムが変わる指示の表記で場所を言われることもあります。そういうのも私は初めてだったので最初は場所がわからずに混乱しました。最初は隣の人に聞いたりしながら何とか場所を探し当てていましたが、2回目か3回目にはとりあえず把握できたので大丈夫。それ以外は楽譜読みで困ることは特になかったかなー。

それと、もう1つ。
ド素人の私が、少し、いやかなり心強かったのは、長年合唱をやっている母にいつでも質問できると思ったこと、それから、一緒に参加したsさんのお友達で合唱をされているhさんがいろいろとアドバイスしてくださったこと、さらにはやはり一緒に練習に参加している友人の存在です。
家でたまに歌っているときに、母が「なかなかいい声が出てるじゃない。ちゃんと正しく声を出せてるよ。」と言ってくれたことが、かなり救いになりました。合唱での声の出し方など何も知らなかったけど、なんとなく、母が家で練習しているのを聞いていたのを思い出してやっていたのだと思います。
hさんには練習は録音した方がいいよ、とか、先生がおっしゃったことはどんなことでもメモすること、とか、衣装や靴の選び方、舞台の様子、などなど、些細な質問にもいつもわかりやすく答えてくださいました。本当に心強かったです。
一緒に参加したsさん、nさんとは、休んだときの練習録音音源を融通しあったり、わからないところを確認させてもらったり、それから、お二人ともブログに毎週の練習の記録を残してくださっていたので復習させてもらってたり。何よりも、励ましあえる(というか励ましてもらえる、が正しい。汗)のが最高に心強かったです。(私、本当に頼ってばかりだったんだな、、、ほんとにありがとうございました。)

以上、音楽を少しでもやったことがある方にとっては、きっと、そんなことも知らないのか!とかそんな非常識な!ということも書いているかもしれませんが、ドイツ語に関しても、音楽に関しても、ド素人の私が、こんな感じで当日何とか歌えたというのが、これからやってみようという方を勇気付けられれば、と思って、正直に書きました。


最後に、数字で振り返る第九練習は以下の通り。あまり意味はありませんが、おもしろいので書いておきます。

練習出席回数 16回
オーケストラ版第九再生回数
 ベーム&ウィーンフィル盤(第4楽章) 64回(+車で出かけるときは必ず)
 カラヤン&ベルリンフィル盤(第4楽章) 22回
 その他の録音は自宅で数回
練習用CD再生回数
 アルトパート 一番再生回数が多いフーガの部分が240回、少ないのがMで(!)153回
 全パート 12~17回
練習録音音源再生回数
 休んだとき 3~4回
 出席したとき 11月までは最低1回
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by fumiko212 | 2010-12-26 03:40 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
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