4ヶ月と長い1日(ベートーベン交響曲第9番ニ短調「合唱付」作品125 演奏会) 後編

最後の集合時間は7時45分。ですが、少し押しているということで7時55分に変更になり、最後の訓示を先生から受ける時間に。なんとなく整列してもう一度Mを歌いました。
そして正装のミク先生から「みんなゲネプロどうだった?女声のみんなは東混が入った男声コーラス聴いてて、全然違ったでしょ。皆さんが200人、オーケストラが60人、東混が50人(くらいだったっけ?忘れた、、、)、みんなで1つの音楽を作るんです。皆さんが1つの音楽を作って、オーケストラも作って、それを合わせて1つの音楽にする。だから、誰かに着いていこうなんて思わずに、自信を持って、積極的に歌うこと。本番はゲネプロとも全然違います。テンポも全然変わるかもしれない。集中して。心は熱く、でも頭は冷静に。では楽しみましょう。」
金光先生からは、ミク先生が「僕も正装してるけど、皆さんも正装して、きっとお友達に素敵だったって言われるでしょ。」とおっしゃったときにみんなの顔から笑顔がこぼれたとき「そう、その顔、その顔で歌いましょう!」と一言。

静々と舞台袖に整列。このとき、リハーサルで決めた並び順のときはいなかった人がおもむろに私の隣に出現。へ?と思って、あのー、場所間違ってないでしょうか?と聴くと、私ゲネプロ出てなくて、ここ入っていいですか?と。えええー。よりによってなんでここに入るのー。なんとなくお隣の声って聴こえたりするし、いきなり違う人かよー。と超動揺。しかも、ソプラノとの切れ目とか変わっちゃうじゃん。一応先生に聞いたほうがいいんじゃないですか?というと、聞いていただけます?とのたまう。ありえない。もう!なんなの!
結局、その人自分で先生に声かけてましたが、先生もとりあえずそこで、みたいな感じで結局そこに落ち着いちゃってました。なんなの。しかもその人、ショルダーバッグ持ったままなんですよ。どうするんだろう?と思ってたら、持ったままステージに上がって足元に置いてました。何から何までなんなのーって人だった。声は全然聴こえなかったけど。まあいいや。

舞台袖の話に戻ります。私は3楽章中に喉が渇かないように飴を1個握り締めて待機。金光先生が私たちのほうについてくださり(アルトの前列で一緒に歌ってもくださいます。)、「みなさん笑顔ね。」と声をかけてくださいます。ミク先生もちょこっと顔を出してくださいました。ミク先生は反対側の袖から入場されるはずです。

2楽章が終わり、舞台の分厚い背の高い扉が開き、ステージの光が見えました。
入場のときにみんなが座っていそうなあたりをガン見したんだけど、明暗の差でよくわからないままひな壇へ。反対側のトップで入場して、既に壇上に立っていたnさんとアイコンタクト。よし、本番だ。という気持ちが盛り上がってきた。

全員が入場して、マエストロの登場とともにステージ上が一段と明るくなり、前方の客席が見えました。そこでみんならしき人影の一段が身を乗り出してこっちを見てくれているのがなんとなくわかり、顔がニマーッとしてしまった。母は2階だというので、2階のほうにも顔を向けておいた。

あ、そうそう、舞台に上がる直前に飴を口の中に放り込んだんだけど、これが、、、失敗でした。糖度の高い飴だったので、喉は一応潤ってる気もするんだけど、唾液がどんどん持っていかれて、3楽章が終わったときには口の中がカラカラに。舌がざらざらして喉は張り付きそうな感じ、、、もう、悲惨でした。ミントくらいのほうがいいのかも?

長い3楽章は意外とあっという間、そしてかなり楽しめました。

そして3楽章から切れ目なく4楽章がスタート。あわわ。口がカラカラで、楽章間に咳払いしちゃおうと思ってたけどできなかった。

最初は、さっき感動したところをもう一回聴ける時間を楽しもうと思ってたんだけど、なんだかゲネプロの時のようには覚えてない。。。

バスのソロ、赤ちゃんの鳴き声。えーっ。ぶち壊し。。。それでも音楽は進む。
男声合唱、なんとなく勢いがさっきよりなかった?
最初の合唱。やっぱりウォーミングアップみたくなっちゃった。口の中もカラカラしたまま。ああ、もうどうしてこうなるのー。
Jaはそれでも何とか気持ちよく歌えたかなー。でもkonntは息が足りなくてブレスになってしまった。
Kusseは結構気持ちよく歌って、最後のvor Gott.は長かったですね。直前にブレス入れて気持ちよく歌いきりました。空気動かさないもちゃんと。
あ、でもこの前だったかな、なんだか口もカラカラだし、呼吸が浅くなってしまって、2~3回深呼吸したんだけど、苦しいままで、ちょっと過呼吸みたくなってしまって。焦りました。歌が始まってくれたので、やっと呼吸が自然にできたのか、それ以上ひどくはならずにすみました。
男声合唱はカッコよかった。ウキウキする感じが大好きな場所。

M。M。M。ついにM。もう頭が真っ白だったんだと思います。ああ、Mだ。第九やろうと決めた日の翌朝。初練習に行った日の朝。あの朝に電車の中で聞いたMで泣いてしまったんだった。本番は涙流しながら歌うのを想像してたけど、そういうのはなかった。そう、心は熱く、頭はクールに。いやクールじゃない、今まで練習でも一度もなかったアホアホミスしてしまった。2回繰り返すDeine Zauber、2回目を1回目と間違ったのかもう沸けわからなくなってたんでしょうね。一人で「ダ」と3回目声だしちゃったんです。ひえー。なんなんだよう。

と動揺するまもなく、合唱は続く。男声の後に入る女声の最初、ダメでしたねー。いつも怒られてた感じになっちゃった。自分も怒られる感じの歌いだしだってわかった。
気を取り直すまもなく曲はどんどん進む。そしてまたもや魔が差したとしか思えない間違いを、、、泣
Ihrで息を流しながら声を出す。ちゃんと意識して準備したのに、なぜか1オクターブ上、ソプラノの音を出しちゃった。これも練習でも一度もそんな間違いしたことないのに。超動揺。ここ、アルトの聴かせどころなのに、、、倍音みたくていいソプラノに釣られてどうするよ。アホーッ。
とにかく、最後のミは東混の音が唯一聞こえるので、出しましたよ。でも途中でアルトの下がった音が勝ってきて、力なく声をフェイドアウトさせました。。。
で、ガックリしてる場合じゃなくすぐにフーガ。遠くに声を届けるなんてことはすっかり忘れてマエストロを見続けてた気がします。ゲネプロよりももっと合唱中心に振ってくださっていたように思います。マエストロ、いい人だったんだ、、、他のパートをチラと聴いたりしたようなしなかったような。Rはさっきよりちゃんとできてた気がする。とにかく、フーガの最後までたどり着いた。酸欠で死ぬかと思った、というのがフーガをのりこえた後の感想でした。

S。ちゃんと入れた。ようやく落ち着いてきた。でも曲はどんどん加速。どんどん進む。アーレメンシェンもその後も、ゲネプロの時のように丁寧にできなかったけど何とか歌い、Prestissimoへ。
ちゃんとしゃべれてたのかなあ。もう覚えてない。でも、ここでやっとそうだ、遠くに声を届けるのだ、と2階に向かって歌った。あと笑顔。なんか、みんなもチラチラ見えるし、これは頑張らなくても笑い過ぎってくらい笑顔になってしまい、逆に口が横に開いてしまう。口は縦にあけなきゃならないのに。わーわー。でももう曲もどんどん進んじゃうし、もう楽しい感じになってきたし、オーケストラはゲネとは比べ物にならないくらいデッカイ音だし、合唱負けそうだし、思いっきり行くのだー。で、はっしまった。上のミから下のラまで下がってまた上がるところ、もうボロボロ。2回目はそれでももうちょっとちゃんと歌って、でもボロボロだけど、Tochter ausのとこは気持ちよく出して、そこでだったか、マエストロがずっと一緒に歌ってくれててニコニコしてるのがわかって、付点8分、16分のところ、何度も注意されたところも、合唱の通りに振ってくださって、schonerは口縦にあけて、Gotterfunken!、オーケストラがジャンジャンジャンジャン!でゴール。ブラボーーーーッ!と一番に叫びたかった。その瞬間、初マラソンのゴールで号泣したのと同じ大波がドドドーッと押し寄せてきて、泣きたい、号泣してしまいたい。でもここは舞台の上だし、泣けないや。

ふーーーっ。

会場から拍手だ。ソリストに拍手。合唱団からも拍手が沸き起こった。マエストロとソリストがもう一度登場したときに、合唱団の最前列からミク先生が呼ばれて、会場から一段と大きな拍手が沸き起こってる。そして私たち合唱団からも大きな拍手。先生ありがとう!先生がここまで連れてきてくれたんだ。ありがとう!という気持ちで拍手しました。泣ける、泣ける場面だあああ。泣きたいよう。

オーケストラも退場し始め、練習どおりに合唱団も退場。客席のみんなのほうを見ると、盛大に手を振ってくれている。やっと一人一人の顔が確認できて、合唱団の人たちも手を振ったりし始めてたので、ちょこまか手を振ったりして、幸せをかみ締めた。みんな、どうもありがとう。ありがとう。退場のときに一番接近できたので、みんなの表情をバッチリ見て、嬉しいなあとしみじみしながら舞台袖へ。

ミク先生が合唱団一人一人におつかれさま、と声をかけてくださっていた。わーん。ミク先生~。という気分。「先生、ありがとうございました!」とガッチリ握手。本当ならハグしたいくらいだったよ。更に進むと金光先生。先生は女性だから抱きつこうかと思ったけど、きっと気持ち悪いと思ったので握手で我慢した。ソリストの控え室のところにはピアノの伴奏をしてくれてた女子がいたので、「どうもありがとうございました!」と声をかけたら、ニコニコと「お疲れ様でした。」と返してくれました。

控え室に戻って、反対の袖から戻るsさん、nさんを待つ。最初にsさん、そして最後に舞台から降りることになっているnさんも戻って、お互いに握手で称えあいました。本当は抱きつきたかったんだよう。笑

まわりを見ると、あれよあれよと撤収してて、部屋を出るのが最後になってしまって、これといった余韻もなく終わってしまいました。

こうして、私の初第九合唱は終わりました。

モヤモヤは消えたのかどうなのかよくわからないけど、来年もこの団で歌いたい!って思います。我ながら面倒くさい性格で、いつ愛想をつかされてもおかしくないと思います。
一緒に歌ってくれたnさん、sさん。本当にどうもありがとう。また一緒に歌ってください。
[PR]
by fumiko212 | 2010-12-24 00:01 | 音楽 | Trackback(1) | Comments(2)
トラックバックURL : http://fumiko212.exblog.jp/tb/14633644
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from What's up, L.. at 2010-12-24 07:40
タイトル : An die Freude
       ご存知の方も多いと思いますが、今年の9月から思い立って合唱の練習に参加していました。目標は年末の第九です。もう長い事恒例行事のように第九は聴きに行っていたのですが、ふと「歌ったら楽しいだろうなー」と思いたち、お友だちのnanaさん、fumikoさんと3人で通う事にしたのです。それからあっという間の3ヶ月、昨日めでたく本番の日を迎えて楽しく歌い切る事が出来ました。始まる前にたくさんの人に「楽しんで来てね!」と声をかけてもらったのですが、終わってからようやく「楽しむ」の意味...... more
Commented by さちえ at 2010-12-24 07:53 x
お疲れさまでした〜
すごい記憶力!
なんだかわたしはぼんやりしちゃってて、ここまで鮮明で強烈な記憶が残らなかったのが残念。
本番よりも長い待ち時間の間にしたどーでもいい他愛のない話の方をよく覚えてたりします。
ああいう時間がけっこう楽しかったわたしです。
あ、ちなみにわたしは帰りにhorigami先生に会った時はハグしたよ(笑)
しかもカフェで!
そんなわけで来年はハグしましょう♡
楽しかったです。また来年歌いましょう。
Commented by fumiko212 at 2010-12-25 15:55
さちえさん
お疲れ様でした!なんか既に遠い昔の出来事のようです。。。
何度も抱きつきたかったとか書いて、変質者みたいですねえ。笑
それだけ気持ちが高ぶってたってことです。汗

私は歌ってたとこの記憶は日増しに鮮明になっていって、オーケストラの演奏とかマエストロの姿とかはあまり印象に残っていないんですよ。どんだけ独りよがりな歌い方だったんだろうか、、、と考えると冷や汗ものです。
私たち頑張りましたよね!
来年もよろしくお願いしまーす。


<< Road to 東京国際フォーラム 4ヶ月と長い1日(ベートーベン... >>