ゴッホ展~The adventure of becoming an artist~ その2

こんな時間になってしまったので、さらに備忘録的に書いていきます。スイマセン。乱暴で。

「種まく人」。これも画集などで見慣れた絵。思ったより小さかったんだな、というのが第一印象。この絵についての解説でよく読むのが、「前景に木の幹を大胆に配した浮世絵の影響を受けた構図」で、それが最初に印象として迫ってくるのですが、テオへの手紙を読むと印象が違ってきます。
ここでも、ゴッホは色の説明をしています。(構図は手紙に描きこんであるので、おのずと文章は色の説明になるのも当然なのですが。)
「黄緑色の空にピンクの雲、黄色(レモン色だったか?)の大きな太陽にスミレ色の大地、プルシアンブルーの人物と木」とありました。そこで、やはりこの絵も色彩が補色で構成されているのだと気付きました。緑と赤(ピンク)、黄色と紫です。

さらに前景にはプルシアンブルー。この色の名前、聞き覚えがあります。以前、テレ東の「美の巨人たち」で特集があったはず、とググッたら、放送は確かにあったようで、「200回記念スペシャル 世界を巡った“危険な”色~プルシャン・ブルー~」というタイトルの回を見つけました。探せばきっとビデオがあるので今度見てみよう。
このプルシアンブルー、日本では「ベロ藍」と呼ばれ、北斎が「凱風快晴」(通称「赤富士」)の空の色に使った色で、番組ではベロ藍が日本に入ってくる前から使われていた藍の顔料で赤富士を刷ると、全体がくすんだ印象になってしまう、ということを説明していました。かなり明るい青だった印象。
またタイトルに「危険な色」とありますが、これは絵を活かしもするし、一歩間違うとすべてを壊してしまう、そういう強い色だ、ということだったように記憶しています。

「種まく人」に戻ると、プルシアンブルーに関しては、やはり退色もあるのかはっきりとわからなかったのですが、もっと他を寄せ付けないようなはっきりとしたブルーだったのではないかな?と想像。だとしたら、淡い補色を組み合わせた背景から、前景の人と木が、今よりもよりくっきりと浮かび上がった印象で、構図の斬新さが際立たされていたんじゃないかな、と思えてきます。

私が気に入ったのは、黄緑の空とピンクの雲。この組み合わせ、以前、パリのショーウィンドウの写真をたくさん撮ってきたときのエントリを見ていただきたいのですが、その年の流行の組み合わせだったんです。補色の色あわせだったんですね。物販コーナーでこの作品をモチーフにしたクリアファイルやマグネットを見たら、絵の縁取りやファイルの地色がピンク系の色彩でまとめられていて、わかってるなー!と嬉しくなりました。

とても長くなってしまいましたが、他の作品についてももう少し書きたいので、つづきます。
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by fumiko212 | 2010-10-03 23:27 | アート | Trackback(1) | Comments(2)
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Tracked from The Atelier .. at 2010-10-03 23:50
タイトル : ファン・ゴッホ 『種まく人』
力あふれる太陽の筆使いに心を奪われてしまった。太陽とは、沈む最後までこんなに力強く輝き続けるのか…。太陽とは本当に偉大である。 そんなことを感じさせる作品が、ファン・ゴッホの『種まく人』だ。 彼はミレーの描く農夫の絵、特に『種まく人』に感銘し、数多くの『種まく人』を描いた。 彼がこのテーマに心を惹かれたことは、彼の家庭環境の影響が大きいと想像できる。 ファン・ゴッホは牧師の家庭に育ち、自らも伝道師を志し、アムステルダムでは神学の道に進むための勉強もしていたのである。 結局、伝道師の道は諦める...... more
Commented by Yuko at 2010-10-03 23:48 x
わ~。行かれたんですね。私は「太陽の存在感」に心をうたれました。
「ピンクの雲」の発想も素敵!私はこの絵の前で、長い時間浸りました。
Commented by fumiko212 at 2010-10-05 01:24
Yukoさん
急遽予定を早めて行ってきましたー。前回の竹橋もよかったですが、今回のゴッホ様も素晴らしかったです。
TBありがとうございます。Yukoさんのエントリを読んで、改めてこの絵を見直すと、太陽の光が種をまく人の頭にかかる光の輪(キリスト教会絵画で聖人の頭上にある光の輪のような)に見えてきました。私も今回の展覧会で1枚の絵として一番心に残ったのは「種まく人」だったように思います。いただいたポストイット、大事にしすぎてしまいこんでいたのですが、いつでも見られるように持ち歩こうと思います。


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